米海軍、レーザー兵器を使い、ドローンを墜落させることに成功
アメリカ海軍がレーザー兵器のテストを行い、初めてドローンを墜落させることに成功した。
巡航ミサイルを模したドローンを撃墜
このテストは海軍研究局により、今年の2月に、ニューメキシコ州にあるホワイトサンズ・ミサイル発射場にある高エネルギー・レーザー・システム試験施設で行われたという。
その際、海軍の艦艇には新しく開発された、高出力のレーザー兵器が搭載されていたそうだ。
このレーザー兵器は「Layered Laser Defense(LLD)」と呼ばれ、ロッキードマーチンが開発したもので、今回のテストでは亜音速(音速より遅い)の巡航ミサイルを模したドローンを墜落させたという。
電気で稼働するレーザー
またテストでは、無人の固定翼機やクアッドコプターなど、他のさまざまなターゲットに対しても行われたそうだ。
実は海軍は1980年代にも同様のレーザー兵器のテストを行っていたが、当時は化学物質の反応をベースとしたレーザー技術が使われたという。
しかし作戦環境に投入するには大きな輸送上の障害があったため、最終的には、そのようなタイプのレーザーは、艦隊や他のサービスに移行することはなかったと言われている。
今回の使われたレーザーは電気駆動のもので、爆発物や推進剤を必要としないため、他の軍事兵器や爆弾よりも安全だという。
これらのレーザー兵器は、無人航空システムや高速攻撃艇、航空機などの脅威も排除することができるそうだ。
現時点では、まだLLDのような革新的なレーザー兵器の実用化の予定はないものの、海軍の戦闘作戦の未来を再定義する可能性を秘めていると考えられている。(了)
出典元:METRO:US Navy brings down drone with electric-powered laser in historic first(4/21)