セベロドネツクでロシア軍に大きな損害、依然状況は困難:ルハンスク州知事
ウクライナ東部・ルハンスク州の重要都市、セベロドネツクでウクライナ軍が巻き返し、ロシア軍に大きな損害が出ていると伝えられている。
ウクライナ軍が押し戻す
ルハンスク州のSerhiy Haidai知事によれば、ウクライナ軍はロシア軍に奪われた領土の20%を奪還し、セベロドネツク市の約半分を支配しているという。
またロシア軍は以前、市の大半をなんとか手中に収めたが、今はウクライナ軍が押し戻しており、ロシア軍は大きな損害で苦しんでいるそうだ。その上でHaidai知事は、公共放送で次のように語った。
「彼ら(ロシア軍)は一歩一歩前進している。大砲、飛行機、迫撃砲、戦車ですべてを破壊している。しかし、われわれに西側の長距離兵器が十分に揃い次第、彼らの大砲を我々の陣地から遠ざけることができるだろう。そうなれば、ロシアの歩兵は逃げ出すだけだ」
ただしHaidai知事は、ロシア軍が全ての兵力をこの方面に投入しているため、地域全体として状況は「困難」なままだとも述べている。
またセベロドネツク市のOleksandr Striuk市長も、土曜日にテレグラムで放映されたインタビューで、「(ウクライナの)兵士たちは何とか再配置し、防衛線を構築している」と述べた。
ロシア「ウクライナ軍の一部が撤退」
一方、ロシア国防省は6月4日、声明でセベロドネツク市から一部のウクライナ軍部隊が撤退していると発表。次のように述べたという。
「セベロドネツクでの戦闘で重大な損失を被ったウクライナ軍の一部部隊は、セベロドネツクの対岸にあるリシャンスクに向かって撤退している。ウクライナ当局は、これ以上抵抗してセベロドネツクの工業地帯を保持することが不可能であることを認識し、混合戦術部隊にアゾット工場(化学工場)の硝酸塩と硝酸を含むタンクから回収(採掘)するよう命じた」
またロシア軍によると、同市に残っているウクライナ人戦闘員のグループには、第79空襲旅団の「生き残り」と、ウクライナ領土防衛軍のメンバーが含まれているという。
ロシア国防省はさらに、ウクライナ軍がこの地域を汚染させ、ロシア軍の作戦を「遅らせようとした」と主張している。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: US supports international inquiry into war crimes in Ukraine – live(6/4)