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ロシア軍がセベロドネツクを完全制圧する見込み、クラスター弾の使用も確認

ロシア軍がセベロドネツクを完全制圧する見込み、クラスター弾の使用も確認
Twitter/Defence of Ukraine

現在のウクライナ東部における戦況は、どうなっているのだろうか?アメリカのシンクタンク「戦争研究所」や、地元の州知事などが明らかにしている。

 

数週間でセベロドネツクを制圧か

 

「戦争研究所」のアナリストは、まずウクライナ東部・ルハンシク州の重要都市、セベロドネツクについて、ロシア軍が今後数週間のうちに奪取できるとの見方を示した。

 

しかしその代わりに、ロシア軍がこの狭い地域に「戦力のほとんどを集中させるというリスクを負うことになるだろう」と述べている。

 

ロシア軍はドンバス地方全体を支配したいと考えており、この地方を構成する州の1つ、ルハンシク州の完全支配が、現在のロシア軍の最大目標になっている。

 

北東部、南部における状況とは?

 

ルハンシク州の知事は、セベロドネツクに隣接する都市、リシャンスクでもロシア軍により民家などが砲撃され、街頭や防空壕の中で人々が死んでいると述べた。

 

一方、ウクライナ北東部の都市、ハルキウでもロシア軍の砲撃が増加しており、ハルキウ市のイホル・テレホフ市長も、スペインのマドリードへの出張を取りやめたと言われている。

 

ウクライナ南部では、西側の兵器により、ウクライナ軍がロシア占領地メリトポリに向かって10km前進できた、と同市長がテレグラムに投稿した動画で述べたという。

 

またウクライナのメディア「Kyiv Independent」は、ロシアがドネツク州の都市、スロビャンスク市に向けて攻勢の準備をしていると報じた。

 

さらに、ウクライナ軍参謀本部によると、ウクライナ軍はスロビャンスクから約70km離れた町、ベレストベ付近でロシアの攻勢を撃退したという。

 

ロシアがクラスター爆弾を大量に使用

 

アメリカの新聞大手「ニューヨーク・タイムズ」は、ロシア軍がウクライナで使用した2000発以上の砲弾を確認し、「その大半は無誘導弾」であったと報じている。

 

また「ニューヨーク・タイムズ」によると、確認された210以上の兵器は、様々な国際条約で広く禁止されているタイプだったとし、次のように報じている。

 

「一握りを除くすべてが、戦争が終わった後、何十年にもわたって民間人に重大な危険をもたらす可能性のある、子弾を含むクラスター弾だった。他の330以上の兵器は、民間人の建造物やその近くで使用されたようだ」

 

豪や独が石炭火力の使用量を増やす

 

一方、各国のエネルギー対策にも、新たな動きが出ている。オーストラリア政府は6月19日、ロシアからのガス供給が減少したことによる電力不足のため、休止していた石炭火力発電所を再開すると発表した。

 

またドイツ政府も6月19日、ロシアのガス供給が減少した後は、石炭の使用量を増やすなど、エネルギー需要を満たすための緊急措置をとる、と発表した。

 

ドイツの経済省は声明で「ガス消費量を減らすためには、発電に使うガスを減らさなければならない。その代わりに石炭火力発電所をもっと使わなければならない」と述べている。

 

イタリアのエネルギー企業「エニ」は、「カタール・エナジー」の287億5000万ドル(約3兆9000億円)に及ぶ、天然ガス生産拡大プロジェクトに参加したという。

 

これは「ノースフィールドイースト・プロジェクト」と呼ばれ、推定で世界のガス埋蔵量の約10%が含まれている地域での、開発が行われる予定となっている。

 

「カタール・エナジー」のCEOはドーハでの調印式で、「エニ」がノースフィールドイースト・プロジェクトで3%強の株式を保有する、と明らかにした。(了)

 

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: Zelenskiy expects Russian attacks to intensify over EU decision — live(6/19)

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