まるでSFの世界…中国企業がロボットを最高経営責任者に任命
中国企業がロボットをCEOに任命したとして、注目を集めている。
世界で初めてロボットが企業の役員に
その企業とは、「NetDragon Websoft」。
この会社は、多人数参加型のオンラインゲームを開発・運営しており、モバイルアプリの制作、メタバース事業にも携わっているという。
先週、「NetDragon Websoft」は、同社の主要子会社である「Fujian NetDragon Websoft」のCEO(最高経営責任者)に、ロボットの「Ms.Tang Yu」を任命すると発表した。
これにより世界で初めて、ロボットが企業の役員に就任したことになる。
「組織・効率化部門」の最前線に立つ
「Ms.Tang Yu」はAIを搭載したバーチャル人型ロボットで、今後は同社の「組織・効率化部門」の最前線に立つことになるという。
具体的にはプロセスフローの合理化、作業タスクの品質向上、実行スピードの改善などとされている。
また、リアルタイムのデータハブと分析ツールとして、日常業務における合理的な意思決定を支援し、より効果的なリスク管理システムを可能にするそうだ。
さらに「Ms.Tang Yu」は、人材の育成に重要な役割も果たし、全従業員にとって公平で効率的な職場を確保することが期待されているという。
「NetDragon Websoft」の会長であるDejian Liu博士は、次のように語っている。
「我々はAIが企業経営の未来であると信じており、Tang Yuの任命は、我々のビジネス運営方法を変革し、最終的に我々の将来の戦略的成長を促進するために、AIの使用を本当に受け入れているという姿勢を表しています。今後、私たちはTang Yuの背後にあるアルゴリズムを拡張し、メタバースに基づくワーキングコミュニティへと徐々に変化させながら、オープンでインタラクティブ(相互作用的)、かつ透明性の高い経営モデルを構築していく予定です」
中国企業もメタバースに投資
2025年までに、世界のメタバース市場は2800億ドル規模になると予想され、すでにマイクロソフトやMetaなどのプレイヤーが投資しているという。
中国企業もいち早くメタバースの可能性に着目しており、今年初めには「アリババ」「バイトダンス」「テンセント」といった企業が、メタバースに巨額の資金を投じると発表している。(了)
出典元:METRO:Chinese company appoints female robot as its CEO(8/30)