台湾軍が中国のドローンに対し、初めて実弾を使った警告射撃を実施
台湾軍は先日、中国のドローンを追い返すために、初めて警告射撃を行った。
3機のドローンを目撃
台湾の金門防衛司令部は、8月30日の夕方、中国の福建省厦門市から数キロ離れた金門の3つの小島、大胆島、二胆島、獅嶼島で3機の民間のドローンが目撃されたと発表した。
すでにここ数週間の間に、中国本土に近いこれらの小島の近くをドローンが飛行するのが、度々目撃されてきたという。
そこで今回、台湾軍はまずドローンに向かって警告用のフレア(発煙筒)を発射。さらに初めて、実弾を使った警告射撃を行った。
その後、ドローンが最終的に中国の厦門市に向かったことが確認されたそうだ。
戦争活動の「グレーゾーン」と見なす
8月の初め頃、アメリカのナンシー・ペロシ下院議長が台湾を訪問して以来、中国軍は周辺で演習を行い、また台湾の軍事拠点上空を度々ドローンが侵犯してきたという。
台湾の蔡英文総統は、このようなドローンミッションの一部を、戦争活動の「グレーゾーン」の一種と見なしている。
しかし中国外務省のスポークスマンである趙立堅氏は、台湾の苦情に対して「中国の領土上空を飛ぶ中国の無人機、何を驚くことがあるのか」と述べたそうだ
蔡英文総統は、台湾の防衛力を強化することを公約に掲げており、先週には5863億台湾ドル(約2兆6000万円)という過去最高の防衛予算を発表した。
また8月31日には、台湾が将来、中国の飛行機や船が領海に侵入した場合、「反撃」する用意があるとも述べている。(了)
出典元:BBC:Taiwan fires live rounds at drones near outlying islands(8/31)