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ツイッターにセクシーな投稿が浮上、デモ拡散を阻止する中国政府の妨害工作か?

ツイッターにセクシーな投稿が浮上、デモ拡散を阻止する中国政府の妨害工作か?
Twitter/上海Diegel

ツイッターに好ましくない投稿が増える事態となり、中国政府の工作ではないかと疑われている。

 

「上海」で検索するとセクシー動画

 

先日、中国各地では「ゼロコロナ政策」への不満から人々がデモを起こし、やがてそれが政権批判のデモに発展した。

 

SNS上にはデモを撮影した動画などが多く投稿され、人々が「習近平は退陣せよ」「共産党は下野せよ」と叫ぶ様子も拡散した。

 

 

ところが、それからツイッターには、奇妙な投稿が増えて行ったという。

 

実際に、ユーザーが「上海」や「北京」といった言葉で検索すると、風俗嬢やポルノ、ギャンブルの投稿が多く表示されるようになったとか。

 

日本のツイッターでは現在、「上海」と検索すると上位に抗議デモの投稿が表示されているが、中には下のような写真も紛れていた。

 

Twitter/慧姐姐
Twitter/上海
Twitter/上海Diegel

 

これは中国政府が、ツイッター上でボット(自動)アカウントを使い、国内で行われたデモ映像の拡散阻止を狙った行為と考えられている。

 

その一方で11月29日には、軍の車両などが上海の町に入っていく様子や、警察車両が人々をひいていく動画も投稿されている。

 

国際的な監視を制限するためか?

 

もっとも中国国内では、ツイッターは使用できず、アクセスもブロックされている

 

「Stanford Internet Observatory」のAlex Stamos,氏は「今回の行動は抗議活動の国際的な監視を制限するために行われたように見える」と述べている。

 

また同時に「中国の活動は、ツイッターがイーロン・マスク氏の下で、政府の干渉を阻止することに大きな失敗をしたことを初めて示している」と述べたという。

 

中国政府による明らかなツイッターの操作は、ワシントン・ポストが最初に報じたものだが、やはりツイッターが投稿監視チームのメンバーを含む、広範囲な人員削減を行ったことを受けたものだと考えられている。

 

外国からの干渉を受けている

 

今年の7月には、内部告発者が、ツイッターは外国からの干渉を定期的に受けていると警告。

 

また今年の1月にツイッターのセキュリティ責任者を解任されたPeiter Zatko氏も、「ツイッターが外国の情報機関に侵入されたり、民主主義国家への脅威に共犯者として加担したりしているという、複数のエピソードを知っている」と述べていた。

 

イーロン・マスク氏は、憎悪や暴力を助長したと非難された禁止アカウントを復活させ、ヘイトスピーチ的なコンテンツを完全に削除するのではなく、「リーチ(拡散)」させない方針を示している。

 

しかし国連が支援する非営利団体「Tech Against Terrorism」は、そのような方針に懸念を示し、「ツイッターの人員削減は、テロリストの活用のために、プラットフォームが晒さらされる可能性がある」と警告した。(了)

 

出典元:The Guardian:Chinese bots flood Twitter in attempt to obscure Covid protests(11/28)

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