最強にエモい!愛する人の灰でタトゥー、人体に影響は?
愛する人を亡くした後、立ち直る方法や立ち直るまでにかかる時間は人それぞれだ。美容家の佐伯チズさんは、夫を亡くした後にその骨を食べていたことを生前にお話しされている。
そんな愛する人の一部を自分の身体に取り入れたいと願う人に向けて、遺灰をタトゥーにするという選択肢が海外では提案されている。
遺灰をタトゥーにする方法
遺灰をタトゥーにすることは、海外ではRitual Tatoo(儀式的タトゥー)と呼ばれている。
やり方はそれほど複雑ではない。通常のタトゥーインクに、少量(小さじ1以下)の灰を混ぜるだけだ。どのように混ぜるか、どれくらい混ぜるかはタトゥーアーティストなどに任されている。
通常のタトゥーに比べて、遺灰を使用した場合には腫れが収まる際のかゆみが強いという報告もある。
気になる安全性は?
火葬は800度から1200度程度で行われるため、火葬直後の遺灰は非常に清潔で感染の心配もないと言われている。しかし、タトゥーインクに混ぜるまでに適切に扱わないことで、汚染されてしまう可能性が高いので注意が必要だ。
また、遺灰が十分に細かくなっていないと、タトゥーを彫る機器を詰まらせてしまうことがある。
つまり、ただ単に遺灰をタトゥーアーティストに持ち込んで、インクに混ぜるだけでは非常に危険であり、機器の故障につながる可能性もあるということだ。
多くのサイトでは、経験のあるタトゥーアーティストにしっかりと相談することを勧めている。
タトゥーインクの専門業者も
米フロリダ州にあるYour Angel’s Inkは、医師監修のもとで殺菌した遺灰をタトゥーインクにしている業者だ。
Your Angel’s Inkの経営者夫妻であるアンドリューとカーリー・マッキャン夫妻は、2018年に生まれて間もない娘を乳幼児突然死症候群で亡くしており、娘を偲ぶタトゥーに遺灰を混ぜたという。
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同じ思いをしている人の助けになればと、始めたのがYour Angel’s Inkだ。売り上げの一部は、乳幼児突然死症候群の研究機関に寄付されている。
▼「でも、最も重要なことは、私たちが離れ離れになっても、私はいつでもあなたのそばにいるっていうこと」と彫られたタトゥー
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▼人だけではなく、犬の遺灰でも
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もちろん、すべてのタトゥーは100%安全というわけではない。遺灰の安全性についても確実な調査が行われていないことから、タトゥーアーティストによっては施術を断るケースもあるそうだ。
遺骨を人工宝石にする方法もあるので、併せて検討するのが良いだろう。(了)
参考:Smart Cremation 「Tattooing with Cremation Ashes」
参考:EXPLORE FORENSICS「Tattooing Cremation Ashes & Tattoo Risks」