英陸軍の女性士官が、南極での単独・無支援極地遠征の世界最長記録を更新
イギリス陸軍の女性士官が、南極を単独で歩き続け、記録を更新した。
南極大陸で1397kmを踏破
その女性とは、陸軍大尉のPreet Chandiさん(33)だ。
彼女は昨年11月に、南極半島近くのヘラクレス入江を出発。以来、マイナス50℃という極寒の中、南極大陸を868マイル(1397km)踏破してきたという。
これによりChandiさんは、女性による単独・無支援極地遠征の世界最長記録を更新したそうだ。
これまでの女性の記録は、2020年にAnja Blachaが打ち立てた、858マイル(1381km)だった。
Day 57.I made it to the #SouthPole,an incredible place to be!Didn’t stay long as I still have a big journey to go.I’ve been skiing 13-15 hours a day,averaging 5 hours sleep & not getting the mileage I want with the tough conditions: https://t.co/AkYg8jeMXR #antarctica #inspire pic.twitter.com/DggW4XFhf4
— Preet Chandi (@PreetChandi10) January 9, 2023
友人や家族のメッセージに励まされる
極度の寒さと強風にもかかわらず、Chandiさんは友人や家族からの録音されたメッセージを聞くことで気力を保っていたという。
また彼女の挑戦は、イギリス皇太子妃からも支持され、キャサリン妃も電話で遠征の幸運を祈ったそうだ。
実はChandiさんは、昨年1月にも南極点までの700マイル(1126キロ)の道のりを40日と7時間3分で完走し、大陸での単独遠征に乗り出した最初の女性と認められていた。
当初の目的「大陸横断」は果たせず
そして今回、Chandiさんは75日以内にリーディ氷河に到達し、単独・無支援での南極大陸「横断」を目指してきたという。
しかしこの目的は果たせず、「横断を完了する時間がないことに、かなり落胆しています」と語っている。
ただ彼女に名誉学位を授けたイギリスのダービー大学は、今回の活躍を祝福。同大学の副学長であるキャサリン・ミッチェル教授も、次のように述べている。
「Chandi大尉の記録的な偉業について、私たちは大変うれしく思っています。彼女は、私たちの学生にとって、決意と献身がいかに報われるかを示す、インスピレーションに満ちた模範となる人物です」(了)
出典元:BBC:Preet Chandi: Woman sets new record for polar expedition(1/20)