ロシア軍がドネツク州で攻勢、バフムトが包囲される危険性が高まる
ウクライナ東部のドネツク州で、ロシア軍が攻勢をかけており、重要拠点であるバフムトを包囲しようとしているという。
バフムト近郊の40の集落に砲撃
ウクライナ軍は1月28日、ロシア軍がドネツク州東部の都市、バフムトの近くにある40の集落に砲撃を行ったと報告した。
軍関係者によると、ウクライナ軍は先週、近郊のソレダール市から撤退した後、現在バフムトを維持するのに苦労しているという。
実際にウクライナ軍には、進撃してくるロシア軍を阻止できる大砲が不足しており、バフムトが包囲される危険性が高まっているそうだ。
前線の状況は「極めて激烈」
ウクライナ軍の情報筋は「ロシア軍が援護に使えそうなものはすべて破壊している。ウクライナ軍には十分な大砲がない」と述べている。
ウクライナのゼレンスキー大統領も、前線の状況は「極めて激烈」であり、特にロシアが攻勢を強めているドネツク州東部で顕著であると主張。
バフムトやVuhledarの町での戦闘について「ロシアの占領軍は我々の陣地を襲撃しているだけでなく、これらの町や村の周囲を意図的かつ整然と破壊している」と述べている。
ドネツク州の他の場所でも、ロシア軍は攻撃を加えており、28日朝のミサイル攻撃で3人の市民が死亡し、少なくとも2人が負傷したという。
Nina Kovalenko, a resident of Kostyantynivka, Donetsk region, is crying over the body of her dead son.
As a result of today’s russian shelling of the residential quarters of this town, three civilians were killed.#russiaisaterroriststate pic.twitter.com/3rDtrYH2Hr— Defense of Ukraine (@DefenceU) January 28, 2023
一方、ウクライナの政府高官で、国家安全保障・防衛評議会のオレクシー・ダニロフ事務局長は、ロシアが2月24日の侵攻の日を前にして、新たな攻勢を準備していると述べている。
供与される戦車は合計300台以上
一方、ウクライナの駐フランス大使は1月27日、合計321台の戦車が数カ国からウクライナに供与されると明らかにした。
駐仏大使のヴァディム・オメルチェンコ氏は、フランスのテレビ局BFMに対し「納入条件は案件ごとに異なり、できるだけ早くこの支援が必要だ」と述べ、国ごとの戦車台数は明言しなかったという。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war live: Ukraine struggling to hold Bakhmut, military sources say — as it happened(1/28)