「ウクライナ東部を支配するには2年かかる」ワグネルのトップが発言
ロシアの民間軍事会社「ワグネル」のトップ、エフゲニー・プリゴジン氏がインタビューに答え、今後の戦況などの見通しを述べた。
ドネツク州とルハンスク州の支配に2年
プリゴジン氏はインタビューにおいて「ロシアが、ウクライナ東部のドネツク州とルハンスク州の2地域を完全に支配するには、2年かかる」と語ったという。
またウクライナをほぼ南北に二分して流れる広大な川、ドニプロ川まで支配するには「3年はかかるだろう」と述べたそうだ。
その上で、「ロシア軍が作戦を進めるには、ウクライナの拠点であるバフムトを攻略しなければならない」とインタビューで答えたという。
囚人の採用を停止
またプリゴジン氏は2月9日、ウクライナで戦うために囚人を募集することを「完全に止めた」と述べたそうだ。
これについてイギリス国防省は、恐らくロシア国防省と「ワグネル」の間で「直接的な対立」が深まっていることが要因だろう、との見方を示した。
またイギリス国防省の最新情報によれば、ロシア正規軍は「『部分動員』で招集された予備兵の大部分も(戦場に)配備した可能性が高い」という。
ロシア軍の戦車の半分が失われた
一方、アメリカ国防総省は、ウクライナに投入されたロシア軍の主力戦車の半分が、おそらく戦闘中に捕獲されたか、破壊されたとの見方を示した。
もっとも侵攻以来、失われたロシア軍の戦車の数について正確な数字は示されていないが、国際安全保障問題担当のセレステ・ワランダー国防次官補が、そのように発言した。
ウクライナが地震の被災地に専門家を派遣
またトルコとシリアで起きた地震の犠牲者を追悼するために、先日ゼレンスキー大統領とウクライナ大統領府のAndriy Yermak長官が、首都キーウにあるトルコ大使館を訪問したという。
すでにウクライナは、地震の被災地に88人の救助専門家を派遣し、崩れた建物の中にいる生存者の捜索、テントの設営、応急処置に当たっているそうだ。
このチームには、捜索・救助活動の専門家、医師、救助犬のハンドラー、消防士が含まれていると言われている。(了)
出典元:The Guardian:Wagner head warns it could take two years to achieve Moscow’s objectives – as it happened(2/11)