米軍により撃墜された3つの飛行物体、スパイ目的ではない可能性
先日、アメリカのアラスカ州やミシガン州、カナダ上空で3つの飛行物体が撃墜されたが、これらがスパイ目的のものではない可能性が示唆された。
商業・研究目的だった可能性
アメリカ・国家安全保障会議のジョン・カービー報道官は2月14日、記者団に対して、アラスカ州やミシガン州、カナダ上空で撃墜された飛行物体には、「中国の気球監視プログラムや、他の国のスパイプログラムと関連付ける証拠は見つかっていない」と述べたという。
その上で「有力な仮説」として「これらの物体が商業目的または研究目的で、個人的に運用されていたということかもしれない」と述べたそうだ。
しかし誰がこの飛行物体を所有していたのか、については明らかにしなかった。
小型の金属製風船
CNNが入手したアメリカの議員への国防総省のメモによると、2月11日にカナダ北部でアメリカの戦闘機によって撃墜された未確認物体は、「小型の金属製風船で、その下に紐付きの機器(または積載物)がある」ものだったという。
またメモには、アラスカ上空で撃墜された物体が「小型車程度の大きさ」であったと記されていたそうだ。
ただしメモでは、性急な結論を出さないように警告しているという。
最初のミサイルは命中せず
一方、アメリカ軍のマーク・ミリー統合参謀本部議長は2月14日、ミシガン州のヒューロン湖上空において、一発目で物体を撃ち落とせなかったことを認めた。
ミリー氏は、最初のミサイルは水中に「害を与えずに着弾」し、2発目のミサイルが物体の撃墜に成功したと述べたそうだ。
これは巻き添え被害を最小限に抑え、アメリカ国民の安全を確保するために、慎重に行われた結果だと考えられている。(了)
出典元:The Guardian:Three objects shot down by US jets may be ‘benign’ balloons, White House says(2/14)