ウクライナで過去24時間に数百人の兵士が死亡、モルドバでは親ロシア派のデモ
ウクライナとロシア双方が、過去24時間に多くの兵士を殺害したと主張している。
バフムトで200人以上のロシア兵が死亡か
ウクライナ軍の報道官・Serhiy Cherevatyi氏は3月12日、ドネツク州のバフムトで親ロシア派の兵士221人が死亡し、300人以上が負傷したと発表した。
一方、ロシア国防省も、ドネツク州の前線で、最大210人のウクライナ兵が死亡したと主張した。
またウクライナの参謀本部は、過去1日で5つの地域において、92件以上のロシア軍の攻撃を撃退したと主張している。
アメリカのシンクタンク「戦争研究所」によれば、ロシア軍は3月11日も、バフムトで前進できていないという。
モルドバで政府への抗議デモ
一方、ウクライナの隣国、モルドバでは3月12日、親ロシア派の政党が主催した抗議デモに数千人が集まり、親欧州派の政府が生活費を急騰させたと批判した。
ロシアが昨年からガス供給を減らしているため、人口260万人のモルドバでは、エネルギー価格が高騰し、光熱費の請求額が最大6倍にもなっているという。
またこのエネルギー危機と隣国ウクライナでの戦争により、インフレ率が30%も上昇しているそうだ。
欧米の経済援助を受けて、政府はエネルギー料金を補助しているが、それでも多くの人が苦境に立たされているという。
ある参加者は「パンを食べるくらいしかできません。以前は電気やガスがもっと安かった。民主主義は金持ちのためのものだ」と主張している。
親ロシア派グループの陰謀を阻止
一方、モルドバの警察は、ロシアの支援を受けたグループによる陰謀を阻止したと主張している。
モルドバ警察のトップであるViorel Cernauteanu氏は記者会見で、潜入捜査官が、ロシア人を含む「陽動者」のグループに潜入したと述べた。
このグループは、政府に対する抗議行動で大規模な不安を引き起こすよう訓練されており、モルドバを不安定にするために1万ドル(約130万円)が渡される予定だったという。
モルドバ警察はこの潜入捜査により、7人を拘束。また抗議デモでは4件の爆破予告が行われ、54人のデモ参加者を逮捕したそうだ。
12日の抗議デモは、「Movement for the People」と呼ばれるグループによって組織され、
このグループは、制裁を掛けられているオリガルヒが率いるロシア寄りの政党「Shor」党に支援されており、この政党はモルドバの議会で6議席を持っているという。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war live: Ukraine ‘buying time’ in Bakhmut – as it happened(3/12)