Switch news

知っておきたい世界のニュース

「負傷したウクライナの捕虜らに手榴弾を投げた」元ワグネルの傭兵が証言

「負傷したウクライナの捕虜らに手榴弾を投げた」元ワグネルの傭兵が証言
Twitter/Anton Gerashchenko

ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の元傭兵が、ウクライナの戦場で行った残虐行為を、告白した。

 

ロシア人の元囚人

 

その元傭兵とは、昨年の9月に「ワグネル」に採用された、ロシア人の元囚人であるアレクセイ・サビチェフ氏(49)だ。

 

彼は英メディア「ガーディアン」の電話インタビューに応じ、数十人のウクライナ人捕虜の殺害と拷問を行ったことを認めたという。

 

またサビチェフ氏は、ウクライナ東部での6カ月間の戦闘中に、ウクライナ人捕虜の略式処刑に参加したことも認め。上官から「捕虜を取らず、その場で射殺するように言われた」と語ったそうだ。

 

「ルールなんてなかった」

 

ウクライナ東部の都市ソレダル付近での戦闘中には、サビチェフ氏は、包囲された20人のウクライナ兵の殺害に参加したこともあるという。彼は次のように語っている。

 

「私たちは彼らに銃弾を浴びせた。それは戦争であり、私はそこで行ったことを一つも後悔していない。できることなら、また戻りたい」

 

さらにサビチェフ氏は、今年1月にドネツク州の激戦地、バフムトでの別のエピソードも語っている。

 

それはワグネルの他の戦闘員とともに、負傷したウクライナ人捕虜を収容していた溝に手榴弾を投げ込み、数十人を殺害したというものだ。

 

彼は「兵士を拷問することもあったし、ルールなんてなかった」と語っている。

 

(下の動画は人権団体に語った時の様子。ただツイッターの説明では、負傷した人、または戦場から逃げようとした人、またはウクライナ人を殺害するのを拒否した人を吹き飛ばし、火をつけたと説明している))

 

人権団体の動画でも証言

 

4月17日に人権団体「Gulagu.net」によって初めて公開された1時間17分のビデオの中でも、彼はアザマット・ウルダロフという別の元ワグネルの戦闘員と共に証言した。

 

ウルダロフ氏は、バフムトの戦闘中に9階建てのアパートの地下に避難していた人々を殺害したことがあり、その中には幼い女の子も含まれていたとし、次のよう語った

 

「彼女は泣き叫んでいて、5、6歳の小さな子供だった。私は彼女を撃った。誰も外に出すことは許されなかったんだ、わかるかい?」

 

 

殺人罪で有罪判決を受けたサビチェフ氏は、昨年9月12日に大統領の恩赦でロシア南西部の都市ボロネジの刑務所から釈放されたことがわかっている。

 

そして6カ月間の戦いを生き延びれば、自由を与えられるという条件で戦闘に参加。3月12日には、その任務を終えたという。

 

彼らの証言は、ウクライナでロシア軍兵士が犯した戦争犯罪の証拠を積み重ねることに貢献すると考えられている。(了)

 

出典元:The Guardian:Wagner mercenary admits ‘tossing grenades’ at injured Ukrainian PoWs(4/18)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top