文字通り「沼にはまった」女性、行方不明から1週間後に奇跡的に救出される
“沼にはまる”という表現がある。自ら沼にはまりに行く人、誘い込まれてはまる人…。そんな人は多いものだが、物理的な沼にはまったことのある人は少ないはずだ。
そんな珍しい経験をし、行方不明から1週間後に奇跡的に救助された31歳の女性がいる。
水辺で消息を絶っていた
6月26日、家族によって行方不明だと報告されたのが、米マサチューセッツ州ストートン在住のエマ・テテウスキーさんだ。自宅近くで目撃されたのを最後に、行方が分からなくなっていた。
その後の足取りで、ストートンのパインウッド池とマサチューセッツ州シャロン近郊のマサポーグ湖を訪れていたことが分かっている。
6月28日までに、マサチューセッツ州警察などが警察犬を使って捜索をしたが、残念ながら消息は分からないままだった。29日には水辺の近くに住んでいる人々に向けて、カヌーやポーチの下などを確認するように呼び掛けられていた。
ハイカーが発見
事態が動いたのは、エマさんが行方不明になってから1週間後の7月3日のこと。ボーダーランド州立公園を訪れていたハイカーが、沼から助けを求める女性の声を聞きつけたのだ。
残念ながらハイカーは女性がいる場所に近づくことはできず、警察に通報。警察がエマさんを確認し、全地形対応車(ATV)を出動してようやく保護することができた。
エマさんは少なくとも、その場所に3日間ははまっていたものとみられている。保護当時、意識ははっきりしており、命に別状はなかったものの治療のために病院に運ばれた。
エマさんが発見された場所
エマさんが発見されたボーダーランド州立公園は、初心者向けから難関なものなどを含めて、ハイキングコースが充実した自然豊かな公園だ。敷地内には6つの湖があり、釣りも楽しめるという。
エマさんが発見されたのは、あまり人が訪れないエリアだった。ハイカーに声は届いたものの、姿は見えなかったという。警察はエマさんの元にたどり着くまでに、水辺を約1.5キロ歩き、藪や沼をかき分ける必要があったそうだ。
その公園は、エマさんが暮らすストートンから南に16キロほど離れた場所にあったが、エマさんは車や携帯電話を持っていない状態だった。
エマさんは精神疾患を抱えている状態だったとのこと。そのため、治療には時間がかかるが、家族は家に戻ってくるのを待ち望んでいるという。(了)
参考:New York Times「Missing Massachusetts Woman Is Found Stuck in Mud in a State Park」(7/4)
参考:NBC10 BOSTON「‘Miraculous’: Parents react after missing Stoughton woman rescued from state park」(7/4)
参考:JGPR「*UPDATE* Easton, Stoughton Police Departments and Easton Fire Department Pleased to Announce That Missing Woman Has Been Found」(7/3)
参考:Mass.gov「Borderland State Park」
アイキャッチ画像出典元:Jennifer Macaulay/Flickr