「ハマス」が人質を処刑すると宣言、イスラエルはガザ地区への供給を停止
パレスチナの武装勢力「ハマス」が10月7日にイスラエル領に侵攻したが、イスラエル軍はさらに攻撃を強化している。
イスラエル軍が戦車や無人偵察機を配置
イスラエル軍は9日、南部をほぼ制圧したと発表。またガザ地区近郊の12以上の町からは、数千人のイスラエル人が避難し、さらに30万人の予備役が招集されたという。
イスラエル軍は、ハマスによる攻撃の報復として、ガザ地区への空爆を強化。同時に同地区を封鎖し、食料、燃料、その他の物資の供給を断ったそうだ。
また、さらなる武装勢力の侵入を防ぐために、ガザ地区との境界に、戦車や無人偵察機を配置したという。
しかし「ハマス」も、イスラエル国内から130人以上の兵士や民間人をさらい、人質にしていると見られ、9日には、警告なしにパレスチナの民間人を標的にした攻撃を行った場合、人質となったイスラエル人を殺害すると宣言した。
Massive series of Israeli air strikes in Gaza city a few minutes ago. pic.twitter.com/osoWb7yrfO
— OSINTtechnical (@Osinttechnical) October 9, 2023
Israeli Air Force strike on Al-Shati camp in Gaza this morning. pic.twitter.com/EQaw9Q9VxG
— OSINTtechnical (@Osinttechnical) October 9, 2023
Israeli air strike in Gaza City this evening pic.twitter.com/Nz9cLYCJDA
— OSINTtechnical (@Osinttechnical) October 8, 2023
⚡️View of the Al-Rimal civilian neighborhood in Gaza this morning pic.twitter.com/nnSyQ4ght3
— War Monitor (@WarMonitors) October 10, 2023
双方の犠牲者は1500人以上
イスラエル当局によれば、これまでのイスラエル側の死者は900人以上になったという。
またガザ地区の保健省の報告では、イスラエル軍の報復によるパレスチナ人の死者は680人以上に上ったそうだ。
ただ「ハマス」の武装勢力が侵入したイスラエル南部では、いまだに遺体が発見され続けている。
アメリカ政府も声明で、イスラエル南部へのハマスの攻撃で少なくとも11人のアメリカ市民が死亡したと発表。また「ハマス」に人質にされた人の中に、アメリカ人が含まれている可能性があるとの見方を示した。
「中東を変えようとしている」
「ハマス」の幹部であるムーサ・アブ・マルズーク氏は、「アルジャジーラ」との電話インタビューで、「ハマス」がイスラエルとの停戦の可能性についての話し合いに前向きであると述べたという。
ただし「ハマス」側は、イスラエル軍によるガザ地区への攻撃が続き、民間人を殺害すれば、人質を処刑するとも脅したそうだ。
トルコのエルドアン大統領は、イスラエルとパレスチナの両当事者が停戦の提案をした場合、トルコが仲介役を務める用意があると述べている。
しかしイスラエルのネタニヤフ首相は9日、南部の市長たちを前に演説し、次のように語った。
「ハマスが、これから経験することは困難で恐ろしいことになるだろう。我々はすでに戦争に入っており、まだ始まったばかりだ。国家は、あなた方全員を助けるために、あらゆる手段を尽くす。私は、皆さんに断固とした態度を求めます。なぜなら私たちは、中東を変えようとしているのだから」(了)
出典元:The Guardian:Israel-Hamas war live: Netanyahu says Israel’s siege ‘just getting started’; Hamas threatens hostage executions(10/9)