スロバキアのフィツォ首相が銃で撃たれ重体、命が危険な状態
スロバキアのロベルト・フィツォ(Robert Fico)首相(59)が5月15日、銃撃され、重体となっている。
5発を浴び、腹部や左腕を負傷
フィツォ首相は15日、首都のブラチスラヴァから150km離れた町、Handlováにある文化会館の前で、少数の支援者と握手を交わしている最中、男に銃撃された。
フィツォ首相は5発を浴び、腹部や左腕を負傷。直ちに病院へ搬送され、3時間半に及ぶ手術を受けたが、容体は深刻で、命に危険な状態が続いている。
地元メディアによれば、現場で拘束された銃撃犯の男は、Juraj C容疑者(71)とされ、以前ショッピングモールで警備員をしていたという。
#BREAKING : Slovak PM Robert Fico injured in shooting after Government meeting.
According to preliminary information Fico was shot multiple times.#RobertFico #Fico #Shooting #SlovakPrimeMinister pic.twitter.com/aBC7slIxs8— upuknews (@upuknews1) May 15, 2024
犯人の動機は政治的なもの
スロバキアの内務大臣は、初期情報として、犯行は政治的な動機によるものとの見方を示している。
スロバキアの町、Leviceの出身で、作家兼詩人でもあったJuraj C容疑者は、以前からYouTubeにおいて、政治運動を起こしたいと発言していたという。
また動画において、Juraj C容疑者は最近の政府の政策、特に「メディアの粛清」には同意できないと語っていたそうだ。
報道の自由が危険との指摘も
フィツォ首相はポピュリストの政治家で、昨年の選挙では、ウクライナへの軍事支援停止、ロシアを対象とした制裁への批判、LGBTQ+の権利に反対する公約を掲げ、政権に復帰したという。
フィツォ首相の政権復帰から数カ月間は混乱が生じており、政府の「メディア改革」を含む政策に反対するため、数千人がデモに参加していたそうだ。
また批評家らは、政府の「メディア改革」により、報道の自由が危うくなると警鐘を鳴らしていたと言われている。(了)
出典元:The Guardian:Slovakian PM Robert Fico ‘fighting for his life’ after being shot(5/15)