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西オーストラリア州に漂着した皇帝ペンギン、南極海へ放たれる

西オーストラリア州に漂着した皇帝ペンギン、南極海へ放たれる
Instagram/waparkswildlife

南極大陸から西オーストラリア州にたどり着いた皇帝ペンギンが、海に放たれた。

 

保護されて体重も増加

 

この皇帝ペンギンは、南極から約3000kmも旅してきたと考えられ、先日西オーストラリア州の町、デンマークにあるオーシャンビーチで目撃された。

 

その後、このペンギンは「Gus」と名付けられ、地元の野生動物保護活動家、グラハム・ビドルフさんとキャロル・ビドルフさん夫婦によって保護されたという。

 

発見された当時、「Gus」は一般的な皇帝ペンギンよりも体重が減少していたが、ビドルフさん夫婦の世話を受け、体重が3.5kgも増加。また獣医による健康診断を数回受け、南極海に放たれることになったという。

 

そして11月20日、「Gus」は船に乗せられ、南極海の沖合まで運ばれて、海に放たれたそうだ。

 

「自然環境に戻すことが重要」

 

西オーストラリア州の生物多様性・保全・観光局(DBCA)はフェイスブックの投稿において、「暖かい季節が近づいているため、ペンギンを自然環境に戻すことが重要でした。自然環境では温度調節もでき、丈夫になるでしょう」と説明している。

 

皇帝ペンギンは18種のペンギンの中で最大で、体重は最大 40kg になるという。また魚、イカ、オキアミを捕食して、最大1600キロもの距離を移動することがあるそうだ。

 

しかし「Gus」が南極から西オーストラリア州へたどり着いたことは驚きを与え、ここまで長距離を移動してきた例はないと考えられている。

 

「Gus」を船から見送ったビドルフさんは、「きっと無事に帰れると確信している。彼は100万羽に1羽の鳥だ。彼は素晴らしい」と述べている。(了)

 

出典元:The Guardian:Emperor penguin that travelled 3,000km to West Australian beach begins long journey home(11/23)

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