サッカースタジアムで大規模な乱闘が勃発、パニックになり56人が死亡【ギニア】
西アフリカのギニアで、サッカーの試合中、スタジアム内で大規模な乱闘が起き、多くの人々が死亡した。
パニックになり、人々が地面に倒れる
ギニア第2の都市、Nzérékoréにあるスタジアム「Stade du 3 Avril」では12月1日、かつての軍事政権の指導者を称えるため、サッカーの決勝戦が行われていたという。
当時、対戦していたのは、地元チームの「Nzérékoré」と「Labé」。試合開始から82分後、審判は「Nzérékoré」の選手にレッドカードを与え、ペナルティが課されたそうだ。
やがて両方のファンたちが、ピッチに乱入。石を投げ合ったため、警備員が催涙ガスを発射し、鎮圧を試みたという。
やがて逃げようとしたファンたちで、スタジアムがパニックになり、人々が地面に倒れ、少女や子供まで踏みつけられる事態にまでなってしまう。
結局、この混乱により少なくとも56人が死亡、数十人が負傷した。
Dozens of people, including children, were killed, and others were injured in a stampede during a football match in Guinea.
The chaos unfolded at a local tournament to honour military leader Mamady Doumbouya, following a controversial refereeing decision. pic.twitter.com/WY4VNUGcFs
— Al Jazeera English (@AJEnglish) December 2, 2024
野党は事件について調査を求める
犠牲者の中には子供もいたとみられているが、正確な死者数はまだ明らかにされていない。
ギニアのBah Oury首相は12月1日、SNSの「X」への投稿において、この暴力を非難。人々に冷静になるよう求め、全ての情報を把握した後、政府が声明を出すと述べたという。
一方、野党連合は、このサッカーの試合が、クーデターで政権を握ったMamady Doumbouya氏の支持を集めるために開催されたとし、今回の事件について調査を求めたそうだ。
ギニアでは過去にもスタジアムで悲劇が起きている。2009年には首都・Conakryにあるスタジアムで、約5万人以上が、当時の独裁者・Dadis Camara氏の大統領選出馬に抗議するためデモを行っていたという。
しかしその後、軍が介入し、150人以上が殺害され、数十人の女性が兵士にレイプされたそうだ。(了)
出典元:The Guardian:At least 56 people killed in crush at Guinea football stadium(12/2)