土星に128個の新たな衛星、天文学者が発見

flickr_Hubble ESA
土星で、天文学者らの観測により、数多くの新たな衛星が見つかった。
国際天文学連合が正式に認定
この観測を行った研究チームは以前、カナダやフランス、ハワイにある天体望遠鏡を使用し、62個の土星の衛星を特定していたという。
しかし、さらに土星に衛星が存在するとの兆候を目にし、観測を続けてきたそうだ。
そして今回、土星を周回する128個の新しい衛星を発見。今週、国際天文学連合によって正式に認定された。
2024年2月5日の時点で、木星の軌道で確認されている衛星は95個あり、土星には現在274個の衛星があるという。
今回の観測の主任研究者で、台湾のアカデミア・シンシア天文学・天体物理学研究所の博士研究員であるエドワード・アシュトン博士も「私たちの予測では、木星が(衛星の数で土星に)追いつくことはないと思います」と述べている。
衛星は小さく、ジャガイモのような形
今回、発見された衛星には、まだ名前が付けられておらず、現在は数字と文字で表されているという。
しかし今後は、ガリア人(フランス)や北欧(Norse)、カナダのイヌイットの神々に基づいた名前が付けられる予定となっている。
また今回見つかった衛星の全ては、「不規則」で、直径わずか数キロメートルのジャガイモのような形をしているそうだ。
このため将来的には、何が衛星とみなされるかについて意見の相違が生じる可能性があり、アシュトン氏も「衛星とみなされるものについて、適切な定義があるとは思えない」とし、定義を行うべきだと主張している。(了)
出典元:The Guardian:Astronomers discover 128 new moons orbiting Saturn(3/11)