6000万年前に生息していた、ポッサムのような哺乳類の化石を発見

オーストラリアに生息する有袋類「ポッサム」のような哺乳類の化石が、アメリカで発見された。
現代のハリネズミほどの大きさ
その哺乳類は「スワインデルフィス・ソラステラ(Swaindelphys solastella)」と呼ばれ、やはり有袋類で、化石はテキサス州のビッグベンド国立公園で発見されたという。
「スワインデルフィス・ソラステラ」は、今から約6000万年前、つまり白亜紀直後の新生代・古第三紀・暁新世に生息していたと考えられている。
またこの哺乳類は、当時の他のスワインデルフィス種に比べると巨大だが、大きさは現代のハリネズミほどになるそうだ。

暁新世の有袋類の中で最大
研究者は当初、この哺乳類が白亜紀に生息し、6600万年前に地球上から恐竜を絶滅させた大量絶滅、つまり白亜紀から新生代・古第三紀にかけての絶滅を生き延びた後獣類の別のグループに属すると考えていたという。
ところが研究者が調査を進めたところ、この化石が、驚くほど大きな「スワインデルフィス」の新種であることが明らかになったそうだ。
今回の研究に参加した、カンザス大学生物多様性研究所のシニアキュレーター、クリス・ビアード氏は声明で、次のように述べている。
「この時代の後獣類の中で最大のものであるだけでなく、最も若く、最も南の緯度に生息していたのです。この新しい化石は、体格と大きさの点で、北米でこれまでに発見された暁新世(新生代・古第三紀)の有袋類の中で最大のものです」
またビアード氏によれば、この「スワインデルフィス・ソラステラ」は、現生霊長類と古代霊長類の祖先に非常に近いという。
研究者たちは現在、古代のビッグベンド国立公園に生息していた、より小型で発見が困難な哺乳類の化石の発見を目指しているそうだ。(了)
出典元:ABC News:Fossils from giant possum-like mammal that lived 60 million years ago found in Texas(6/25)