イスラエル軍の攻撃により、ガザ地区で138人のパレスチナ人が死亡

ガザ地区では7月4日も、数多くのパレスチナ人が殺され、犠牲者の多くは配給所付近で支援物資を手に入れようとしていたという。
配給所付近で62人が死亡
ガザ地区の保健当局は7月4日、過去24時間で病院に搬送されたパレスチナ人のうち、死亡したのは138人で、負傷者452人が医療処置を受けたと明らかにした。
また死亡した人のうち62人は、「ガザ人道財団」の配給所付近でイスラエル軍によって銃撃され、負傷者のうち300人も同じく配給所付近で攻撃を受けたという。
しかもイスラエル軍はガザ地区全域でも攻撃を続け、救急隊が到着できないため、多くの犠牲者の遺体が、まだ瓦礫の下や道路上に残されているそうだ。
2023年10月以降、イスラエルによるガザ地区への攻撃により、少なくとも5万7268人のパレスチナ人が死亡し、13万5625人が負傷した。
その後も、イスラエル軍の攻撃は続き、ガザ地区中部のヌセイラトにある「アル・アウダ病院」の関係者によると、中部のサラーフ・アッディーン通りにある支援物資配給所付近で、イスラエル軍の発砲により4人が死亡したという。
北部のガザ市にある「Al-Sabra女子学校」も、ドローンからの2発のミサイル攻撃を受け、1人が死亡、数人が負傷。ガザ市・ザイトゥーン地区にある学校も攻撃され、3人が死亡したそうだ。
Video captured the moment an Israeli air attack hit a residential building in central Gaza on Friday, sending debris and smoke across the Nuseirat refugee camp. pic.twitter.com/L6JcaA6cPy
— Al Jazeera English (@AJEnglish) July 4, 2025
赤十字職員も流れ弾で負傷
赤十字国際委員会(ICRC)は、ガザ地区南部のラファの野戦病院で、職員が流れ弾にあたり負傷したと明らかにした。その職員の容体は安定している。
赤十字国際委員会によると、流れ弾の影響でラファの野戦病院は数週間にわたり通常業務を遂行できていないという。
医療従事者と患者は、定期的に銃撃を避けるため、警報が鳴ったら指定された安全区域に駆け込むことを余儀なくされているそうだ。
また7月4日には、パレスチナ赤新月社の職員2名も勤務中に負傷した。
ICRCはXへの投稿で「この事件は容認できないものであり、ガザ地区の民間人、医療従事者、そして患者が日々直面している危険を改めて認識させるものだ」と述べた。
「国境なき医師団」の職員も死亡
「国境なき医師団(MSF)」も7月4日、南部のアル・マワシ地区にある診療所で働いていた医療従事者、アブドラ・ハマド氏がイスラエル軍によって殺害されたと明らかにした。
「国境なき医師団」によれば、ハマド氏は7月3日、南部のハンユニスで支援物資を積んだトラックを待っていたところ、イスラエル軍によって銃撃され、彼を含む16人のパレスチナ人が殺害されたという。
「国境なき医師団」は「アブドラ氏の死に加え、MSFは2023年10月以降、既に11人の同僚を失った。私たちはこの流血の終結を要求する」と述べた。
「ハマス」が停戦案に「肯定的」な回答
「ハマス」は7月4日、パレスチナ勢力および各派閥との協議を終えた後、仲介国に対し、停戦案についての回答を提出したと発表、次のように述べた。
「ハマスは仲介者に肯定的な回答を提出しており、この枠組みを実施するためのメカニズムに関する交渉に、直ちに着手する準備が整っている」
今回の停戦案は60日に及ぶものだが、イスラエルのネタニヤフ首相は、この紛争を終わらせるつもりはなく、例え60日間の停戦に応じたとしても、永続的な停戦に同意するかは不透明とされている。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Hamas sends ‘positive’ response on ceasefire, Israel kills 50 today(7/4)