ガザ地区で食料不足が深刻化、数多くの子供たちが餓死

ガザ地区では、イスラエル軍の包囲により、食糧が届けられておらず、飢饉が深刻化している。
18人のパレスチナ人が餓死
ガザ地区の保健当局によれば、7月20日には、過去24時間で18人のパレスチナ人が飢餓で死亡したという。
またこれまでに飢餓や栄養失調で死亡した人は、86人に及び、そのうち76人は子供、10人は大人だとされている。
保健当局は、飢餓と栄養失調の深刻さが「静かな虐殺」につながっているとし、イスラエルの占領と国際社会に責任があると非難。食料と医薬品の搬入を可能にするため、国境検問所を即時に開くよう求めた。
今後、数日間で「壊滅的な」事態に
ガザ地区の医療救援責任者であるMohammed Abu Afash氏によれば、ガザ地区の女性と子供たちが栄養失調と飢餓のために「衰弱」しているのが見られるという。
またAfash氏は、特に子供たちの栄養失調は最悪のレベルに達しており、既に疲弊し、燃料も枯渇している現在の医療システムでは、栄養失調や脱水症状に苦しむ人々に何の救済も提供できていない、と指摘している
その上でAfash氏は、ガザ地区への支援物資の搬入が認められなければ、今後数日間で「壊滅的な」事態が発生する可能性があると警告した。
世界食糧計画(WFP)も、ガザ地区のほぼ3人に1人が何日も何も食べられない状態にあり、数千人が壊滅的なレベルの飢餓に瀕していると警告している。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリップ・ラザリーニ事務局長によれば、イスラエルによる包囲が続く中、ガザ地区の職員からは食糧不足に関するメッセージが毎日届いているという。その上でラザリーニ事務局長は、次のように訴えた。
「このような絶望のメッセージにどう対応すればいいのでしょうか?恥ずかしく、無力感は倍増します。これらは、すべて人間が作り出したもので、全く罰せられていません。(略)政治的な意志が必要です。何もしないことは共犯であり、人間性を失うことになります」
“I’ve been searching for something to feed my children but there is nothing”.
Daily 🆘 messages are coming in from our starving @UNRWA colleagues, every day.
How can one respond to such messages of despair? Shames me & doubles the sense of helplessness.
All man made, in… pic.twitter.com/MxizoX490Y
— Philippe Lazzarini (@UNLazzarini) July 20, 2025
ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃も続いており、7月20日には全域で104人のパレスチナ人が殺害され、そのうち78人が「ガザ人道財団」の配給所付近で殺されたという。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: 18 in Gaza die from starvation in one day amid Israeli blockade(7/20)