ガザ地区でイスラエル軍の攻撃により74人のパレスチナ人が死亡、6人が餓死

ガザ地区ではイスラエル軍の攻撃が続けられ、数多くのパレスチナ人が殺害された。
支援物資を求めていた36人が死亡
ガザ地区の保健当局によれば、8月4日もイスラエル軍の攻撃により、少なくとも74人のパレスチナ人が殺害されたという。
そのうち人道支援物資を求めて配給所付近にいた人々、36人がイスラエル兵の銃撃により死亡したそうだ。
Video shows gunfire hitting the ground near a group of Palestinians seeking aid near a controversial ‘Gaza Humanitarian Foundation’ food distribution site.
More than 1,000 people have been killed trying to receive aid in Gaza since the GHF began operating in May 2025. pic.twitter.com/1m3JvLLKu0
— Al Jazeera English (@AJEnglish) August 4, 2025
またガザ地区中部のDeir el-Balahでは、空中投下された支援物資が当たり、Al-Aqsa殉教者病院の男性看護士が死亡した。
さらにガザ地区では全域で飢餓が蔓延し、保健当局によれば、さらに6人が飢餓や栄養失調で死亡し、これまでに合計で181人が餓死したという。
検事総長の解任を裁判所が凍結
そんな中、イスラエルの極右内閣は8月4日、ネタニヤフ首相の汚職疑惑を追及していた検事総長、Gali Baharav-Miara氏の解任を満場一致で可決させた。
しかし同日、イスラエルの高等裁判所は、この政府の命令を一時的に凍結させるよう命じたという。Gali Baharav-Miara氏はメディアに対し、次のように述べた。
「私の任期を終わらせようとする政府の決定は、法律に違反しています。法に反するような行動や政治的なプレッシャーがあったとしても、公務員として、プロ意識、そして誠実さをもって職務を遂行し続けることを阻むことはできません」
ネタニヤフ首相は、政治的便宜の見返りとして、実業家から豪華な贈り物を受け取ったと疑われ、またより有利な報道を得るために政策・規制に関する取引を交わした容疑が掛けられ、収賄や詐欺、背信行為で起訴されている。
すでに裁判は2020年に始まっており、有罪となれば10年の刑が科せられることになるが、ネタニヤフ首相は裁判を避けるために、「ガザ侵攻」を長期化させていると非難されている。
しかしアメリカのトランプ大統領は、ネタニヤフ首相を擁護。彼に恩赦を与えるべきだとし、首相を標的とする検察は「制御不能」だと非難していた。
Gali Baharav-Miara氏の解任手続きは今年3月に始められていたが、政治色の濃い解任は、憲法上の危機を招く可能性があるとも言われている。
米下院議長が問題発言
一方、アメリカ共和党のマイク・ジョンソン下院議長は先日、ヨルダン川西岸地区にある違法入植地、Arielを訪れ、「パレスチナの領土は、ユダヤ人の正当な財産だ」と述べたという。
これに対しパレスチナ自治政府の外務省は、反発。下院議長の発言は、ヨルダン川西岸地区の併合に関する挑発的なものであり、国際法違反で、平和実現に向けた努力に対する明白な違反だと非難した。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills over 74 in Gaza as UN warns of high rate of child deaths(8/4)