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大量のクラゲが発生し、原子力発電所が停止【フランス】

大量のクラゲが発生し、原子力発電所が停止【フランス】
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フランス北部にある原子力発電所が、クラゲの大量発生により、停止した。

 

冷却用のポンプのろ過槽が詰まる

 

Gravelines原子力発電所の2号機、3号機、4号機、そして6号機は、8月10日の夜から11日の朝にかけて、停止したという。

 

2.3、4号機は10日の夜遅く(午前0時直前)に自動停止し、6号機もその数時間後、11日の早朝に自動停止したそうだ。

 

原因は、原子炉冷却用のポンプのろ過槽が、クラゲの大群で詰まったためだとされている。

 

施設の従業員への安全面に影響なし

 

エネルギー会社「EDF」によれば、4つの原子炉の自動停止は、「施設の安全性、作業員の安全性、環境への影響はなかった」という。

 

また他の2つの原子炉(1号機と5号機)は、すでにメンテナンスのために停止しており、現在Gravelines原子力発電所は完全に停止しているそうだ。

 

Gravelines原子力発電所は、西ヨーロッパ最大の原子力発電所で、6基の原子炉を擁し、それぞれ900メガワットの電力を生み出しているという。

 

また2040年までに、それぞれ1600メガワットの能力を持つ、次世代原子炉2基を開設する予定とされている。

 

海水温の上昇でクラゲが増加

 

フランス北部の主要都市、ダンケルクとカレーの間にあるGravelines周辺の海岸では、近年、海水温の上昇と外来種の侵入により、クラゲが増加しているそうだ。

 

アメリカ海洋大気庁(NOAA)漁業局の海洋生物学コンサルタント、デレク・ライト氏も「クラゲは水温が高いほど、繁殖が活発になります。北海などの海域は温暖化しているため、繁殖期はますます悪化しています」と述べている。

 

クラゲは、これまでにも中国や日本、インドの港湾や原子力発電所で同様の問題を引き起こしてきたという。(了)

 

出典元:France24:Jellyfish swarm forces France’s largest nuclear plant to shut down(8/11)

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