チリの大学が動物観測で設置したカメラに、不思議な光の写真が写っていた

南米チリの大学が設置したカメラに、不思議な光が映っていたとして、その写真が公開されている。
野生動物の記録で設置されたカメラ
その写真が撮影されたのは2025年1月21日の午前0時22分(現地時間)で、場所は南米大陸の南部に広がる、自然豊かなパタゴニア地方とされている。
チリ南部にあるMagallanes 大学(UMAG)の研究者は、パタゴニア大陸とチリ南端のティエラ・デル・フエゴ島に65台のカメラトラップを設置し、陸生動物、特にネコ科動物を記録していたという。
しかしその日、仕掛けられたカメラが、2秒間に3枚の写真を撮影。そこには、強い光が下降していく様子が捉えられていたそうだ。
生物学者のアレハンドロ・クッシュ氏は8月、Magallanes大学のポッドキャストで、次のように述べていた。
「牧草地の端、公道からかなり離れた場所に設置され、水平線に焦点を合わせていたカメラに、説明のつかない光が現れました。どうやら、最初は遠くにあったこれらの光が近づいてきて、カメラの前に留まり、カメラを眩惑させ、下降していく動きをしているようでした」


専門家全員が「分からない」
Magallanes大学は、チリ民間航空総局(SEFAA)から「ラ・セレナUFO博物館」、そして異常な航空現象を分析する複数の専門家に至るまで、様々な組織と写真を共有したという。
考えられる原因として、クモの仲間などがカメラのレンズに接近したという説から、「プラズモイド(plasmoid)」説まで、様々な意見が寄せられているそうだ。
「プラズモイド」とは、自然界ではめったに見られない短い間に光るプラズマの一種で、「球電現象」などの原因とも考えられている。
しかし専門家らは全員が一致して、現時点では決定的な「原因は不明」と結論づけた。

現地の人々が信じている「悪い光」
今回の目撃情報は、科学プロジェクトの枠組みの中で記録されており、カメラトラップは赤外線システム、モーションセンサーなど厳格な条件の下で作動し、人間による改ざんを防ぐ機能を備えているため、写真に不正行為や加工の可能性はないという。
地元のマプチェ族の人々は伝統的に「悪い光」について語っており、それは畑に現れる精霊だと信じられているそうだ。(了)
出典元:Livescience:Camera trap in Chile detects strange lights blazing through the wilderness. Researchers are scrambling to explain them.(9/12)