下を向いていても「赤」だと気づく、「歩きスマホ」用の信号がオランダに設置される
オランダで「歩きスマホ」による事故を防ごうと、ユニークな信号システムが設置され、話題となっている。
●視界に入るよう歩道に埋められた信号
英紙Independentによれば、その信号は「+Lichtlijn (+Lightline)」と呼ばれ、交差点の手前の歩道にLEDライトを埋め込んだものだという。
無論、これはスマートフォンに夢中になりすぎて、信号を見落としがちな人に向けたもの。
彼らの多くは下を向いているため、横断歩道を渡る際にも信号が視界に入るようにと地面に設置され、当然実際の信号機とも連動しているそうだ。
●スマホを見るのを助長させると批判
これは歩行者の安全面を考慮し作られたのだが、実は当局はあまり好意的には受け取っていないらしい。
実際に、オランダ交通安全協会(VVN)は、このシステムを作ったHIG Traffic Systemsという会社を批判しているという。
VVNのJose de Jong氏は、これが「歩きスマホ」を逆に助長するとして、取材に対し次のように語っている。
「私たちは人々が交通機関を利用している時や、歩いている時でさえ、電話を使って欲しくはないのです。信号が赤になったら、実際に車が止まったかどうかをチェックするためにも、人々は常に周りを見なければなりません」
●「トレンドは変えられないかも」
一方、開発したHIGのKees Oskam氏は、取材で次のように語ったそうだ。
「ソーシャル・メディアやゲーム、WhatsAppや音楽などは、交通において気を散らす主な原因となっています。私たちはこのトレンドを変えることはできないかもしれません。しかし前もって問題に対処することはできるのです」
現在、このシステムはBodegravenという町で試験的に導入されているが、もし成功すればHIGはさらに広く展開していくことを計画しているという。
出展元:INDEPENDENT:Traffic lights built into pavement for smartphone-using pedestrians in Netherlands(3/16)