花火で山火事の原因を作った15歳の少年に、40億円の支払い命令!
昨年9月、アメリカ・オレゴン州で発生した大規模な山火事。それを引き起こした当時15歳の少年に対し、米裁判所は日本円にして約40億円という高額な賠償金を命じた。少年の弁護士は馬鹿げた額だとして反発している。
1本の花火から大災害に
ワシントン州出身の少年は、昨年9月にオレゴン州のイーグルクリークを友人たちとハイキングに訪れた。
その際に、山中に花火を投げ入れたという。このうちの1本が山火事の原因となった。山火事は鎮火まで2カ月かかり、消失面積は約194平方キロメートル以上に及んだ。
この影響で、近隣の住民は避難を余儀なくされ、主要な州間高速道路は閉鎖、観光名所である自然保護地区は壊滅するという、各所への被害は甚大なものとなった。
https://t.co/XosX3zVFzS
Burning forests are Oregon's biggest carbon polluter#climate #wildfire #oregon pic.twitter.com/NCTXdE50rl— Fred Bentler (@Bentler) May 16, 2018
Teen Must Pay $37M for Starting Oregon Wildfire, https://t.co/9pWdMSqxvp pic.twitter.com/ABF3VfILCV
— Firefighter Nation (@firenation) May 21, 2018
40億円の賠償金請求が少年に
今年2月に少年は法廷で罪を認め、謝罪をした。この際、5年間の保護観察と1920時間の奉仕活動を命じられていた。また、150通以上のお詫びの手紙を書いたという。
そして今回、オレゴン州の裁判所は40億円の賠償金を請求した。この額は少年が一人で負うものとし、両親の肩代わりを認めていない。
これに対し少年の弁護士は、罰則は「妥当かつ合理的なもの」でならないとし、40億円は子供への請求として「馬鹿げた」額だと反発している。
10年後には支払いが停止される可能性も
しかし一方で裁判所は、少年が5年の保護観察を終え、その後5年もいかなる罪を犯さなかった場合、罰金を全額支払うことなく停止する可能性があることも示唆している。
オレゴン州では、当局が少年の銀行口座から現金を引き出すことが法的に可能だという。少年が税金の還付を受けた場合はその税金を、またもし宝くじに当選した場合はその当選金額全額を、徴収できるというのだ。
とんでもなく高くついた花火の代償。この少年は2度と花火はするまい、と心に誓っていることだろう。(了)
出典:Independent:Teenager who started massive Oregon wildfire ordered to pay $37 million (5/22)
出典:abc21WPTA:Teen ordered to pay $37 million restitution for 2017 forest fire(5/23)