中国人女子生徒、“写し書き”の宿題を終わらせるためロボットを用い物議に
義務教育時代、漢字を覚えるために文章をそのまま“写し書き”する宿題をやらされ、辟易した経験を持つ人は多いのではないだろうか。
このような事情は古き時代、漢字を日本へと輸出した中国でも同様だ。
しかしそんな“写し書き”の宿題を手っ取り早く終わらせるため、中国人女子生徒がロボットを使用し、物議となっている。
お年玉で筆跡を真似るロボットを購入
“写し書き”の宿題を終わらせるためロボットを使用し、物議を醸しているのは15歳の中国人女子生徒。彼女の名前は明かされていない。
女子生徒がロボットを用いて宿題を行ったことが発覚したのは、母親のZhangさんが彼女の部屋を掃除していた時のこと。
ロボットは紙を固定し、金属製の枠と鉛筆を取り付けることができるロボティックアームが付いたもので、その説明には“あらゆる筆跡を真似ることができる”との言葉があったという。
旧正月休暇中の課題として割り当てられた膨大な量の宿題を、わずか2日という短期間で終わらせていた娘に驚いていたというZhangさんは、ロボットの発見後娘を詰問。
すると彼女はお年玉でロボットを購入したことを認めたという。
ロボットはインターネット上で800元(約1万3000円)で販売されていたもので、彼女はそれを文章の一節を“写し書き”し、作文へと書き替える宿題などを終わらせるために用いていたとのことだ。
母親は激怒、ロボットを破壊
しかしこれを見たZhangさんは激怒。
「ロボットは宿題の手伝いはできるけど、テストの時にも手伝えるというの?」と言い、ロボットを破壊してしまったという。
さらに中国最大のソーシャルメディアとして知られるWeiboにおいても、娘の宿題を終わらせるための作戦に対する怒りをぶちまけた。
ちなみに宿題を早々に終わらせることのできた女子生徒は、旧正月休暇中に旅行やフェスティバルに行くなどとし、休みを存分に満喫したとのことだ。
ネット上では女子生徒に共感を示す声も
一方、これに対しインターネット上では様々な反応が巻き起こっている。ただその多くは女子生徒に理解を示すものとなっているようだ。
ある人は“(旧正月休暇中であるため)休ませてあげなよ。写すだけの宿題にどれほどの意味があるっていうんだ?”とコメント。
またある人は“人間と他の動物との違いは、人間はいかにして道具を作製し用いるかを知っていることだ”としている。
さらにある人は“教育者は時にこのような問題について検討しなおす必要がある。ロボットでもできてしまう課題をなぜ人間が続ける必要があるのか?”とし、中国における教育について問題提起を行っている。
尚、数千種類もの漢字を常用的に使用する中国においては、文章や詩を繰り返し“写し書き”するという内容の宿題はごく一般的。
そのためかインターネット上では筆跡を真似ることのできるロボットが数多く販売されており、その価格も200元(約3000円)のものから1000元(約1万6000円)のものまで様々だという。
またロボットは異なる種類のフォントを用いて文章を書くことができると同時に、アプリ上で6000もの文字を自らの手で書くことにより、所有者の筆跡を真似ることが可能となっているという。
筆跡を真似ることができるロボットを用い、宿題を早々に終わらせることのできた女子学生。確かに休暇中の宿題は煩わしいものではあるものの、その意義を思えば真面目に取り組んだ方がよいのではとも思ってしまうが、さてどうだろうか。(了)
出典:NextShark:Chinese Mom Catches Daughter Using Writing Robot to Do Homework and Now Everyone Wants One(2/21)
出典:New York Times:Chinese Girl Finds a Way Out of Tedious Homework: Make a Robot Do It(2/21)
出典:Fox News:Chinese student uses handwriting robot to complete homework faster(2/21)