実在しない人間の全身モデルを自動生成するAI、日本の企業が開発に成功
以前、AIが実際にはいない人間の顔を生成する事例が報告されていたが、今度は日本の企業が、実在しない人物の全身画像をAIによって自動生成する技術を開発した。
京都大学を拠点にする企業が開発
この全身画像を作り上げたのは、京都大学国際科学イノベーション棟に本社のある「株式会社データグリッド」だ。
そもそもこの会社では、2018年6月にアイドル自動生成AIを開発していたという。
しかし、アイドル自動生成AIでは顔領域のみの画像生成となっており、十分な表現力がなかったそうだ。
そこで、生成された人物の表現力を高めるために、「全身生成」及び「動作生成」の2つの研究開発に取り組んできた。
そして今回、ディープラーニングを応用したGAN(敵対的生成ネットワーク)により、高解像度(1024×1024)の全身モデル画像を安定して生成することに成功したという。それがこちら。
大量の全身モデル画像を学習
これは「全身モデル自動生成AI」と呼ばれているが、高精度の全身生成モデルは先行事例がなく、非常に挑戦的な研究開発だったそうだ。
またGAN(Generative Adversarial Network、敵対的生成ネットワーク)とは、ディープラーニングを応用したAIのことで、大量の全身モデル画像を学習させることにより、実在しない全身モデル画像を高解像度・高品質で生成することが可能になったとか。
全身モデル自動生成AIは、広告やアパレルECのバーチャルモデルとしての利用を想定しており、今後は広告・アパレル関連企業との実証実験を行い、実運用に必要な機能の開発を行っていくという。
もしかしたら将来、この技術がさらに進化すれば、本物のモデルを使わないようになるのかもしれない。(了)
出典元:DataGrid:実在しない人物の全身画像生成を行う「全身モデル自動生成AI」を開発(4/26)