NZで武器の提出を呼びかけたところ、5万丁以上が警察に集まる
ニュージーランドで政府が武器を買い取る取り組みを行った結果、多くの銃などが警察に手渡されたことが明らかにされた。
5万6000丁の武器が提出される
この取り組みは3月15日に、クライストチャーチで銃乱射事件が起きた後、セミオートマチックの銃の所持を禁止したことで行われ始めたという。
この事件では、白人至上主義者の男が、イスラム教徒の集まる2つのモスクを襲撃し、51人を殺害。その後、ニュージーランドの議会は犯人が使っていたセミオートマチックの銃の所持を禁止することを可決した。
そして4月から警察は市民に対して、違法な銃を提出するよう呼びかけ、現在までに5万6000丁以上もの武器を押収したそうだ。
Opinion: It took New Zealand 26 days to act on gun control. Congress has been stalling for years. https://t.co/MtJd53NlVg
— The Washington Post (@washingtonpost) April 11, 2019
警察は成功とみなす
この取り組みでは、銃を当局に引き渡す見返りとして、持ち主は元々の銃の価格の95%を受け取れる仕組みとなっている。
無論、禁止された銃であっても、警察に提出すれば罪に問われることはない。
この取り組みは12月20日に終了したが、警察は「私たちは5万丁以上もの銃をコミュニティから取り除くことができた」とし、成功を収めたとしている。
一部の団体は批判的
しかしながら、免許を所持する銃器のオーナーでつくる評議会「COLFO(Council of Licensed Firearms Owners)」などの一部のグループは、今回の取り組みには批判的だったという。
「COLFO」のスポークスマンであるNicole McKee氏は、New Zealand Heraldの取材に対して次のように述べている。
「この国には、禁止された銃が17万丁もあると考えています。所有者の一部は、銃器を隠そうとするでしょう。また彼らの一部は歴史を守り続け、彼らの大部分は何が起きているのか分かっていないのです」
2016年、ニュージーランドの警察は120万丁もの違法な武器が市民によって所有されていると見積もっており、これは約4人に1人が所持している計算になるという。(了)
出典元:BBC:New Zealand: 56,000 guns handed over during amnesty(12/21)