イタリアの消防署が秘密基地みたいと話題に
10年前、イタリア北部に建てられたこの消防署。最近になって、写真が米国のソーシャルニュースサイト「Reddit」に投稿され、ネット上で有名になっている。もちろん、「悪役の秘密基地みたいでカッコいい」からだ。
岩山に洞窟を掘った
イタリア北部の町、マグレ・スッラ・ストラーダ・デル・ヴィーノにあるこの消防署。実は、土地を有効利用するために、わざわざ岩山の中に作られたもの。
この地方は山が多く、農耕できる土地が非常に少ない。そこに消防署を建てたのではもったいない、ということで、山腹を掘ることになったそう。
建物を設計したのは、コンセプチュアルなデザインで知られた「Bergmeisterwolf」というイタリアの建築事務所だ。
山を掘る、といっても、この地方の山は岩山。高さ90mの岩壁の3カ所を爆破して、まず人工の洞窟が作られた。3つの洞窟は短いトンネルで繋がれており、内部で行き来できるようになっている。洞窟の2つは消防車の車庫、1つは事務所として使われている。
4つの建築デザイン賞を受賞
「Bergmeisterwolf」によれば、この消防署は土地の節約になるだけでなく、エネルギーの節約にもなるそうだ。岩そのものが断熱材の役割を果たし、外気温が-14度の時でも内部は13度ほどに保たれるらしい。
内部が剥き出しの岩なら、まさに「悪役の秘密基地」なのだろうが、それでは岩が落ちて来て危険なので、コンクリートで塗り固めてある。
黒いコンクリートは炭を混ぜ込んで着色したもの。火災に関連する焼けた木材をイメージしているとのこと。
2010年に作られたこの消防署は、これまでに4つの建築デザイン賞を受賞している(「Archilovers Best Project 2017」「Iconic Awards, Frankfurt 2013」「Dedalo Minosse, Vicenza 2011」「Contractworld, Hannover 2011」)。また、建築の専門誌にも過去数回取り上げられている。(了)
出典元:boredpanda:People On The Internet Are Comparing This Badass Fire Station In Northern Italy To A Villain Hideout(2/7)
出典元:bergmeisterwolf