モスクワで変異株の影響により感染者が急増、1日7000人以上
ロシアの首都モスクワで、新型コロナウイルスの変異株の影響により、新規感染者が急増している。
「より攻撃的で、早く広がる」
モスクワのSergei Sobyanin市長は6月17日、次のように語ったという。
「新しい変異体がやってきました。新しい株が、活動しています。それはより攻撃的で、回復するのがより困難で、より早く広がります。それは人々の免疫システムに侵入する可能性が高いです」
その上で市長は、モスクワ市の感染状況が急速に悪化していると述べた。
昨年12月以来の感染者増
実際、6月13日にはモスクワの新規感染者は7704人となり、昨年の12月24日以来、1日としては最も多い数になったという。
ロシア全体でも1万4723人の新規感染者が確認されており、この多さは2月13日以来のことになるそうだ。
またSobyanin市長によれば、6月18日の新規感染者は9000人以上になる見通しで、この数字はパンデミックが発生して以来の多さになるという。ちなみに6月の始めまでは、1日3000人を下回っていたとか。
60%がワクチンを接種していたため予想外
現在、モスクワでは、病院へ運ばれてくる多くの患者を治療するため、ベッド数を増やしており、現時点ではまだ余裕があるそうだ。
しかしモスクワ市民の60%以上が、過去に感染、もしくはワクチンを接種していたため、新規感染者の増加はSobyanin市長にとっては予想外だったという。(ワクチン接種が1回、または2回行われたのかは明らかになっていない)
消費者健康監視団の団長は、インドで最初に確認されたデルタ型に起因するコロナウイルスの症例数が、全国的に大きく増加していると述べている。
ただしSobyanin市長は現時点で、感染者増加の原因が、どの変異株によるものかについては明らかにしていない。また今の段階でも新たな制限を発表していないが、今後は一時的に厳しい行動制限を課すことを検討しているという。(了)
出典元:Reuters:Moscow facing new aggressive coronavirus variant, mayor says(6/17)