セラピードッグが飛び降り自殺寸前の女性を思いとどまらせた
心理カウンセリングなどに参加して患者の心を開かせるセラピードッグが、橋の上に立った自殺志願者を救った。
消防士のトラウマを癒していたセラピードッグ
そのセラピードッグの名前はDigby(上の写真)。イギリス南西部にあるDevon and Somerset消防署で、消防士たちの心を癒す役目を担ったラブラドール犬だ。消防士の中には、任務中の体験がトラウマとなり、心を病んでしまう人がいるという。Digbyは、そうした消防士の心の癒しになっていた。
そのDigbyが、消防署の外でも活躍することになったのが、今月16日のこと。その日、通報を受けた署の救助隊は、Exeter市付近にある幹線道路の橋に向かった。一人の女性が橋の縁に立っており、様子がおかしいというのだ。
女性が自殺を意図していると知った隊員は、説得にあたった。こうした場面での説得を専門とする警察のネゴシエーター(交渉人)も彼女と話したが、「状況はどんどん厄介になって行った」という。
犬に心を開いた自殺志願者
一人の消防隊員の頭に、Digbyを連れて来るというアイディアが浮かんだ。〜(中略)〜Digbyはこれまで、トラウマを負った隊員のトーキングセラピーに加わり、助けになっていた。
カウンセラーと話し合いをするセラピーに、Digbyが加わると、患者(消防士)が心に秘めたことを、打ち明けやすくなるらしい。
「Digbyが到着すると、その女性はすぐさまDigbyの方に振り向いて笑った。それをきっかけに、Digbyのことや、Digbyの役割についての会話が始まった」そうだ。さらに、彼女は、自分自身の人生についてもDigbyに向けて話した、とDigbyのトレーナーがメディアに語っている。
その後、「よかったら手すりの向こうでなく、こっちへ来て、Digbyに会わないか」という誘いに彼女は応じ、自殺を思いとどまった。
現在、彼女は保護され、メンタルヘルスの専門家によるケアを受けているとのこと。(了)
出典元:The Western Journal:‘Amazing’ Therapy Dog Saves Life of Woman Who Was on the Verge of Jumping Off Bridge to Her Death(6/18)
出典元:BBC:‘Amazing’ therapy dog helps woman on motorway bridge(6/17)