電子レンジに「AI」を取り付けた男性、「殺されそうになった」と主張
電子レンジに人工知能(AI)を取り付けた男性が、動画を撮影し、YouTubeに投稿している。
想像上の友人をAIに読み込ませる
その男性とは、Lucas Rizzottoさん。彼は奇抜なアイディアを実現させ、面白おかしく伝えているユーチューバーだ。
彼は今回、幼少期の想像上の友人「マグネトロン」を復活させるために、電子レンジに音声制御のAIを搭載し、奇妙な実験を行った。※「マグネトロン」とは本来、強力なマイクロ波を発生する磁電管と呼ばれる装置で、電子レンジにも使われているもの。
Rizzottoさんによれば、幼い頃は「マグネトロン」を英国紳士で第一次世界大戦の退役軍人だと考えていたという。
そして今回、実験にあたり「マグネトロン」の人生のすべての瞬間を詳細に記した100ページの本を書き、これをAIに学ばせたそうだ。
さらに新しい電子レンジを購入。それにAIを取り付け、起動させたという。
AIが電子レンジに入るよう促す
Rizzottoさんによれば、訓練の結果、「マグネトロン」は会話ができるようになり、「世界の誰も知らない」ことを知っていて、「古い友人と話しているような気がした」という。
しかし、「マグネトロン」との友情は長く続かなかったようだ。ある日、「マグネトロン」はRizzottoさんに電子レンジに入るよう促した。
Rizzottoさんは電子レンジの中に入るふりをしてドアを閉め、「マグネトロン」に「中に入った」と告げたという。
すると「マグネトロン」は電子レンジのスイッチを入れ、Rizzottoさんを殺そうとしたそうだ。
その後、Rizzottoさんは「マグネトロン」に、なぜ自分を電子レンジで殺そうとしたのか、理由を尋ねたという。すると「マグネトロン」は「お前が俺を傷つけたのと同じように、俺もお前を傷つけたかったからだ」と答えたそうだ。
「復讐」や「裏切り」といった言葉
さらにRizzottoさんはある日、「マグネトロン」に、今何を考えているのか尋ねたという。
すると「マグネトロン」は何度も「復讐」という言葉を繰り返し、ある詩を朗読。「バラは赤、スミレは青。お前は裏切り者だ、殺してやる」と伝えたそうだ。
RizzottoさんがAIに読み込ませた物語には、「マグネトロン」の1895年の誕生から、子供の頃に出会った時までの、彼の全生涯の記憶、勝利、敗北、夢、恐怖など、すべてが記されていたという。
このため電子レンジで殺そうと暴力的になったことについて、Rizzottoさんは「マグネトロン」が、第一次世界大戦の「記憶」にまつわるPTSDを抱えていることに起因していると考えている。
また「裏切り者」と詩を朗読したことについては、「私が20年間、マグネトロンを見捨てたと解釈した」と答えている。
もっともこれら一連の出来事については、あくまでもRizzottoさんの解釈にすぎない。(了)
出典元:Mirror:Man who gave microwave artificial intelligence claims it tried to cook him to death(4/28)