エルトン・ジョンがツイッターを止めると宣言、偽情報対策の方針転換を批判
歌手のエルトン・ジョンさんが、ツイッター社の偽情報に対する方針転換を批判し、今後は使用しないと明らかにした。
新型コロナの誤情報への対応を停止
ツイッター社は、これまで間違った情報の拡散を防ぐため、虚偽や誤解を招く投稿の削除や警告を行い、ひどい場合にはアカウント停止処分を行ってきた。
しかしイーロン・マスク氏は、ツイッターを買収後、このようなデマや誤情報への対応に関して方針を転換。11月23日には、新型コロナの偽・誤情報への対応を取りやめると明らかにした。
イギリス人歌手のエルトン・ジョンさんは、ツイッター社のこのような方針転換を批判。次のようにツイートしたという。
「私は生涯、音楽を使って人々を結び付けようとしてきた。しかし今、どのように誤った情報が世界を分断するために使われているのかを見ると、悲しくなる。私はもうTwitterを使わないことにした。最近、誤った情報がチェックされず、野放しを許すような方針転換をしたからね」
All my life I’ve tried to use music to bring people together. Yet it saddens me to see how misinformation is now being used to divide our world.
I’ve decided to no longer use Twitter, given their recent change in policy which will allow misinformation to flourish unchecked.
— Elton John (@eltonofficial) December 9, 2022
すでに多くの有名人が利用停止を宣言
このエルトン・ジョンさんのツイートに対し、マスク氏は「あなたの音楽が大好きです。あなたが戻ってくることを願っています。特に気になる誤報はありますか?」と返信したという。
I love your music. Hope you come back. Is there any misinformation in particular that you’re concerned about?
— Elon Musk (@elonmusk) December 9, 2022
しかしエルトン・ジョンさんからの返事は、今のところないらしい。
マスク氏が10月に440億ドル(約6兆円)でツイッターの買収を完了して以来、新型コロナポリシーの見直しや、以前停止した一部のアカウントを復活させたことなどを受け、多くの有名人が、ツイッターの利用停止を宣言したという。
例えば俳優のジム・キャリーさんやウーピー・ゴールドバーグさん、スーパーモデルのジジ・ハディッドさん、ミュージシャンであるジャック・ホワイトさんなどだ。
特にモデルのハディッドさんは宣言の中で、マスク氏率いるツイッターを「憎悪と偏見の巣窟」と表現したという。
「5ストライク・システム」を採用
ツイッター社は以前、新型コロナのポリシーにおいて、感染や公衆衛生システムへの損害など、「重大な損害のリスクにつながる」可能性のある「明らかに虚偽または誤解を招く」コンテンツを投稿するアカウントに対して、「5ストライク・システム」を採用していたそうだ。
そのシステムでは、一度、偽情報を投稿しただけでは何の措置も取られない。しかし5回警告を受けた場合、再犯のアカウントは数時間、数日、あるいは無期限に停止される可能性があったという。
このような対応により、今年9月の時点で、新型コロナに関する偽情報を理由に、1万1000以上のツイッター・アカウントが停止されたと言われている。(了)
出典元:BBC:Elton John quits Twitter blaming change in misinformation policy(12/10)