ロシアのTV番組で、初めてプーチン大統領の交代を求める声が上がる
ロシアのテレビ番組で、出演者がプーチン大統領の交代を求め、珍しくその様子が放送された。
テレビで大統領の交代を求めるのは初めて
その出演者とは、野党政治家のボリス・ナデシジン氏だ。彼は以前から、ロシアのウクライナ侵攻を批判してきたという。
そしてナデシジン氏は先日、ロシアの3大国営放送の1つ「NTV(ガスプロムのメディア)」の討論番組に出演。
「ロシア人は2024年の大統領選挙で、プーチン氏とは別の指導者を選ぶ必要がある」と主張した。
イギリス国防省によると、2022年2月にウクライナ侵攻が始まって以来、ロシアの国営テレビでプーチン大統領の交代を求める人物が出演したのは、これが初めての可能性が高いという。
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine – 1 June 2023.
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🇺🇦 #StandWithUkraine 🇺🇦 pic.twitter.com/J7RAahdeyL
— Ministry of Defence 🇬🇧 (@DefenceHQ) June 1, 2023
「ヨーロッパに戻る方法はない」
ナデシジン氏は、番組内で次のように述べている。
「(2024年の大統領選挙では)プーチンではなく、他の誰かを選ぶ必要があるんだ。そうすれば、すべてがうまくいくだろう」
「プーチンの支配下では、私たちがヨーロッパに戻る方法はない」
「私たちは単に、ウクライナとのこの話(戦争)を止めるような、国を統治する異なる当局を選ばなければならない」
「異なる政府によって、ロシアはヨーロッパ諸国との関係構築が可能になり、すべてが元の場所に戻る」
以前からウクライナ侵攻を批判
元下院議員で、現在はモスクワ市議会の副議長であるナデシジン氏は、国営テレビによく出演しており、今年の1月には戦争は『無意味な状況』になっていると発言したという。
また過去にも「(ロシアが持つ)資源や植民地的な戦争方法を用いて、ウクライナを倒すことは絶対に不可能だ」と発言していたそうだ。
ロシア政府はウクライナ侵攻以来、ソビエト時代以来見られなかった言論の自由に対する制限を導入。しかし最近では、戦争に対するプーチン大統領へ批判は、ここ数カ月で激しさを増しているという。
イギリス国防省は、このような現象について、「ワグネル」のエフゲニー・プリゴジン氏が、ロシア指導部について一貫して暴言を吐いていることが原因ではないか、と指摘。
つまり、プリゴジン氏のような民族主義者による最近の激しい暴言が、タブーな話題に挑戦する野党の人たちを勇気づけている可能性がある、との見方を示している。(了)
出典元:MailOnline:Call for Putin to be replaced… on state TV: Extraordinary criticism is levelled at Vladimir on Russian channel for the first time since Ukraine invasion(6/1)