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ハリウッド俳優の組合がストライキに突入、63年ぶりに脚本家らと同時に実施

ハリウッド俳優の組合がストライキに突入、63年ぶりに脚本家らと同時に実施
Twitter/SAG-AFTRA

アメリカ・ハリウッドの俳優らが所属する組合が7月13日、ストライキを行うと正式に発表した。

 

単独でも43年ぶりのストライキ

 

その組合とは、「スクリーン・アクター・ギルド-アメリカン・フェデレーション・オブ・テレビジョン・アンド・ラジオ・アーティスト(Screen Actors Guild-American Federation of Television and Radio Artists:Sag-Aftra)」だ。

 

ここにはハリウッドで活躍する有名な映画俳優も所属しており、今回、報酬の引き上げやAIの活用に関する規制作りを求め、ストライキを行うことになった。

 

すでに5月初旬には「全米脚本家組合(WGA)」の1万1500人の組合員がストに入っており、今回「Sag-Aftra」の16万人の組合員が、それに加わることになる。

 

このようにハリウッドの脚本家と俳優が、同時にストライキを行うのは63年ぶり、「Sag-Aftra」単独でも43年ぶりのストライキになるという。

 

組合側が求めていることとは?

 

「Sag-Aftra」と「WGA」の組合員は、映画やテレビ番組がますますオンライン・ストリーミング・プラットフォームに移行しているため、基本給と手取りの増額、そして自分の仕事が人工知能に取って代わられないこと、自分のデジタル画像が許可なく使用されないことなどの保証を求めている。

 

スタジオの業界団体である「映画テレビプロデューサー同盟(AMPTP)」は、過去35年間で最も高いパーセンテージの最低賃金レベルの引き上げ、年金と医療保険料の上限額の大幅な引き上げ、AIに関する画期的な提案などを提示。

 

しかし6月下旬には、メリル・ストリープさんやジェニファー・ローレンスさんらハリウッドの大物女優たちから「Sag-Aftra」に書簡が寄せられ、歴史的に重要な契約交渉であるにもかかわらず、平凡な取引で妥協しないよう組合の指導者に強く要請した。

 

「Sag-Aftra」とスタジオ側は数週間交渉を続けてきたが、7月12日の深夜という期限までに合意に達することができず、俳優組合は7月13日の声明で、交渉委員会が全会一致で14日からストライキを行うことを推奨したと明らかにした。

 

「Sag-Aftra」のフラン・ドレシャー会長は記者会見で、次のように語った。

 

「ビジネスモデルをこれほど変えておきながら、契約も変えないわけにはいきません。今、私たちが背筋を伸ばさないと、私たち全員が困ることになります」

 

映画やテレビ制作がストップ

 

ただし、今回の同時ストライキは、ハリウッドの映画・テレビ制作の大半をストップさせ、ロサンゼルス経済全体に大きな影響を及ぼすと予想されている。

 

ハリウッドの大スターたちがストライキに突入したことで、夏と秋に公開される映画のプロモーションや記者会見などがキャンセルされ、エミー賞もおそらく延期されるという。

 

出典元:The Guardian:Hollywood actors announce strike in first joint action with writers in more than 60 years(7/13)

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