用務員さんから元気をもらっていた学生たちが、募金で旅行をプレゼント
大学の用務員さんが離れて暮らす家族と会えるように、学生たちが日本円にして22万円以上を出し合い、母国ジャマイカへの旅行をプレゼントするという心温まる出来事が英国であった。
元気をくれる用務員さん
英国ブリストル大学で用務員として働くHerman Gordonさんは「世界一陽気な人」として学生に知られ、話す相手を幸せな気分にしてしまう「ヒーロー」「レジェンド」と呼ばれている。
ところが、そのGordonさん自身はハッピーというわけではなく、家族と会えない淋しさを抱えていた。彼はジャマイカからの移民で、英国で妻と二人で暮らしているが、母国ジャマイカに残してきた家族とこの4年間会っていなかった。
それを知ったある学生が、彼にジャマイカ旅行をプレゼントするために、寄付金集めのクラウドファンディングページを作り、学生たちが運営するFacebookコミュニティに「誰か寄付する人いる?」と書き込んだ。
そして集まった寄付金は1,500ポンド(約22万円)。寄付したのは230人以上。Gordonさんと奥さんが二人で1週間ジャマイカに行ってくるのに十分な金額だ。
学生たちの代表が封筒に入れたお金をGordonさんに渡す場面がFacebookに投稿されている。人を幸せにする「レジェンド」が泣いている。
封筒に入った手紙にはこう書かれている。
Dear Hermanさん あなたがいつも私たちにくれているポジティブなエネルギーに私たち学生は感謝しています。あなたは、私たちの毎日を明るくしてくれています。これは、感謝の気持ちを私たちなりのやり方で示したプレゼントです。素敵な夏季休暇をお過ごしください。
ポジティブなバイブが大事
この出来事はSNSで拡散されたため、海外ニュースメディアがGordonさんに取材している。Gordonさんはブリストル大学の用務員として、12年間、主に清掃を担当しているそうだ。
「学生はみんな勉強しに来ているんだと知っているよ」とGordonさんは言う。「勉強する時にネガティブな気持ちになっていちゃよくないだろう? ネガティブなバイブは追い払って、ポジティブな気持ちにならなきゃ。学生たちはいつも僕にポジティブなことを言ってくれる。僕もポジティブな言葉を返す。そして、みんなに幸せが訪れますようにと願うんだ」
Gordonさんと奥さんは早速ジャマイカ旅行の手配をし、出発の日を心待ちにしているそうだ。(了)
出典元:BBC News:Bristol Uni students raise £1,500 to send cleaner on holiday(6/27)
出典元:Independent:Students raise £1,500 to send ‘epitome of happiness’ cleaner on Jamaica trip to see family(6/29)