パリのシャンゼリゼ通りで警察官を狙ったテロ、通行人が現場の映像を撮影
フランスで警察官を狙ったテロ未遂と思われる事件が発生し、その現場を捉えた映像が公開されている。
●爆発は車内だけに限られていた
6月19日、午後3時40分頃、2つのガスボンベと2丁の拳銃、さらにカラシニコフというライフルを乗せた車が、パリのシャンゼリゼ通りにいた警察車両に衝突した。
31歳の犯人の男は警察車両に衝突する前に車内に火を放ち、車ごと爆発させようと試みたが失敗。その後、車内でひどい火傷を負い、道路に運ばれた後に死亡したという。
警察は銃を一度も発砲しておらず、爆発も車内に限られていたため、ケガを負った警察官もいなかったそうだ。
そして当時の現場の様子が、付近にいた通行人によって撮影された。
https://youtu.be/OJ-jmvthN08
映像には車からオレンジ色の煙が吐き出される様子が映っている。近くにいた目撃者によれば、銃声のような3回の音が響いたあとに、大きな爆発音が聞こえたという。
●内務大臣はテロ行為だと断定
映像の後、車内からガスボンベが発見されると、ただちに爆発物処理班が急行。処理を終えると、警察はすぐに状況がコントロール下に置かれていると宣言したそうだ。
犯人はイスラム過激主義者とみられており、「過激イスラム運動」への参加を理由に2015年から治安当局の監視対象となっていた。
フランスの内務大臣はこの事件を、テロを起こす試みだと断定。まだ犯人の動機は定かではないとしながらも、声明で「再びフランス警察が、シャンゼリゼ通りでテロ攻撃の標的にされた」とコメントしている。
今回は負傷者などが出なかったが、ガスボンベは車を吹き飛ばす威力があったとされ、爆発していれば警察官も含め多くの犠牲者が出ていた可能性もあったという。(了)
出展元:ABC News:Driver of police targeted ‘terror attack’ in Paris had guns, gas canisters in vehicle(6/19)