マイナス20度の業務用冷凍庫に閉じ込められた肉屋の男性、冷凍ソーセージでドアを殴って脱出
イングランドの肉屋で、店主が業務冷凍庫に閉じ込められ、約45cmの冷凍ソーセージを用いてドアを殴り、脱出したというヒヤヒヤな話が話題となっている。
クリスマス前に起こった悲劇
イングランド南西部のデヴォン州で、肉屋を営むChristopher McCabeさん(70歳)。昨年末に、自身に起こった災難は当分忘れられない。
それはクリスマスの10日前、気忙しい朝のことだった。店裏から45m程離れたところにある業務冷凍庫に食品を取りに行った時のこと。突然の暴風によりドアが閉まってしまい、中で作業していたChristopherさんは閉じ込められてしまったのだ。
「落胆して、しばらくの間茫然としていました。」と、Christopherさん。「しかし、すぐに考え直しました。これは自分で何とかして脱出せねばならない、と。助けを呼んだところで、誰にも聞こえるはずがないことが分かっていたからです。」
肝心の安全ボタンが作動せず
庫内の気温は-20度に達するという。肉が1時間もあれば完全に凍ってしまう程の温度だ。
「本当に恐ろしい日でした。極寒で風が吹き荒れ・・・、そしてドアがバシャンと閉まったのです。」
Christopherさんによると、こういうことは以前にもあったのだそうだ。しかし、今回は非常時にドアを開ける安全ボタンが、凍って固まってしまっていたのだという。
「周辺は約10cmの氷が張っていましたから。」
安全ボタンを何度か蹴ってみたものの、装置は作動せず。Christopherさんは必死に辺りを見回し「道具」を探した。
店主を救った意外なもの
そこで見つけたのが、ブラックプディングと呼ばれる血液を材料としたソーセージだった。
長さ45cm、1.5kgのそれは、まるで「警察官が持つ警棒」のようだったとChristopherさんは話す。
Butcher batters his way out of -20C freezer with black pudding after getting locked in https://t.co/vNq8EdrqgM
— Metro (@MetroUK) January 11, 2018
そしてそのブラックプディングを使い、見事にドアを開けることに成功したのだ。
その後、無事客の元に戻ったChristopherさんは、エンジニアを呼び、凍結を防ぐためにシリコン層で安全ボタンを覆ったという。そして、毎朝それを確認するのが彼の日課となった。
「冷凍バーガーは良いですけどね、冷凍肉屋になるのは嫌でしょう!」(了)
出典:Independent:Devon butcher forced to bash his way out of walk-in freezer with black pudding after becoming trapped inside(1/11)