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消息不明となっていたアルゼンチンの潜水艦、約1年の時を経て発見される

消息不明となっていたアルゼンチンの潜水艦、約1年の時を経て発見される
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アルゼンチンで約1年前に消息不明となっていた潜水艦が発見されたと報じられている。

 

水深約800メートル地点で確認

 

消息不明となっていた潜水艦の発見は今月17日、アルゼンチン海軍によって伝えられた。

 

潜水艦は大西洋に面する、アルゼンチンのバルデス半島沖の水深約800メートル地点で確認。

 

海軍の発表によると、潜水艦は米民間企業「Ocean Infinity」による遠隔での探査により発見され、消息不明となっているものであることが“確証を持って確認”されたという。

 

Argentine Navy

消息不明後に爆発探知

 

今回発見されたアルゼンチン海軍の潜水艦「サンフアン(ARA San Juan)」が消息を絶ったのは、2017年11月15日のこと。

 

サンフアンはこの時、アルゼンチンのブエノスアイレス州に位置するマル・デル・プラタへと向かうところだった。

 

しかし交信を絶ってから数時間後、サンフアンの消息が最後に確認された位置からほど近い地点で爆発の発生を探知。

 

この爆発について海軍は、これが探知される前に潜水艦のスノーケル部が浸水、それによってバッテリーに問題が起きたことが報告されており、これを引き金とする水素爆発が発生した可能性があると伝えている。

 

またサンフアンが交信を絶った際には44人もの乗組員が乗船。潜水艦の発見と乗組員の救出のため18カ国が参加し集中的な捜索が行われたが、手がかりがつかめぬまま打ち切りとなり、アルゼンチン海軍のみが捜索を続けていた。

 

改修で半分の大きさに切断されたが…

 

サンフアンはTR-1700型潜水艦と呼ばれるドイツ製のディーゼル・エレクトリック潜水艦で、1980年代中頃より使用されていたが、2008年から2014年にかけて改修。

 

これには1200万ドル、日本円にして約13億5400万円という巨額の費用がかけられたが、この際にサンフアンは半分の大きさへと短くされ、エンジンとバッテリーも新しいものへと交換されている。

 

しかし専門家はこの危険性について指摘。

 

潜水艦は統合されたシステムを有する一方、その部品の一つ一つは異なる業者が製造したもの。

 

そのため切断の工程は非常に困難なものであり、小さなミスであっても結果的に潜水艦の安全性を損ない、乗務員を危険にさらすことになる可能性があるという。

 

消息不明から1年の節目に発見

 

他方でサンフアンの発見が伝えられた17日の2日前、15日は同艦が消息不明となってからちょうど一年目に当たる日だった。

 

この日にはサンフアンの乗務員の家族らが集まり、式典も行われていた。

 

その直後となった潜水艦の発見について、遺族の一人は「我々は潜水艦の画像を見ました。彼らは潜水艦が発見された地点の深さについて説明しました。彼がまるで生きているかのように語るのは無意味なことです」と悲しみを表現。

 

また別の遺族は「潜水艦が見つかったことに対する喜びと、深い悲しみが入り交ざった感情を抱くのは奇妙なことです。どう表現してよいかわかりません」と潜水艦発見の知らせに対する複雑な心境を語っている。

 

 

約一年もの時を経て発見された潜水艦。その真実が明らかとなり、遺族の悲しみが少しでも癒える日が来ることを待ち望むばかりだ。(了)

 

出典:USA TODAY:Argentina finds lost submarine a year later (11/16)

出典:New York Times:Mystery of Lost Argentine Submarine Ends a Year Later, Deep at Sea(11/18)

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