スペインの放棄された動物園、閉じ込められ衰え行く動物たちがあまりにも可哀そう…
スペインで動物園が放棄され、檻の中に閉じ込められたままの動物たちが衰え行く姿があまりにも悲惨であるとして、世界中の動物愛護団体の怒りを買っている。
2カ月前に営業停止も沈黙する運営側
放棄されたままとなっているのはスペイン北部のコスタ・デ・ラ・ルスに位置する動物園、「Parque Zoologico Prudencio Navarro」。
同園が放棄されたのは約2カ月前のこと。
その前に園の動物が相次いで死亡し、動物愛護団体などから批判を受けたため、同園は営業を停止させたとされている。
またこの営業停止に際し、園の動物を引き取りたいとの問い合わせが寄せられているにも関わらず、動物園を運営していたアヤモンテの当局はそれらを無視し続けており、批判に晒される事態となっている。
不潔な水を飲むことを余儀なくされる動物
このような状況下、檻の中で暮らし続ける園内の動物達の姿はあまりにも哀れなものだ。
檻の中では弱った様子のトラやクマが横たわり、その他の動物達も悲しげな姿を晒している。
Why is there not enough outrage at The Parque Zoologico Prudencio Navarro in Spain?! It closed down 2 months ago, and the animals in it have been left IN THE FACILITY, to die. pic.twitter.com/FrI8w4bnPU
— Hanzala (@thatboihanzz) March 28, 2019
これについて霊長類に属する動物の権利等を訴える団体である「Proyecto Gran Simio」のスポークスマンPedro Terrados氏は、動物園の運営者らを非難すると共に、園で暮らす動物達が精神的に苦痛を味わっていることを指摘。
「動物園は無秩序で放棄された状態にあり、鬱を患う動物達を世話する獣医もいない」と糾弾している。
さらにTerrados氏は「彼らの檻の中にある水は澱んでおり、それを飲めば感染症にかかる危険性が非常に高い。それは病気を媒介する蚊の巣にもなり得る」ともしている。
‘The zoo closed in January after a number of animals died, prompting locals to launch a string of complaints. Activists reportedly offered to re-home the animals, but the local authorities in Ayamonte ignored their requests.’ https://t.co/upXzaElDLw #spanishhellhole #spain
— Cator (@josephcator) March 28, 2019
しかしこのようなひどい状態に2カ月ほども置かれているにも関わらず、動物達はなんとか生きながらえており、彼らに何者かが餌を与えている可能性も指摘されている。
また動物園が放棄されたことによっては、動物達が園から逃げ出す可能性も懸念されており、Terrados氏によるとメディアによって動物園の放棄が報じられるまで、園では入園者のための入り口が開けっ放しとなっていたという。
動物愛護団体も救済に向け活動
一方、Terrados氏によると「Proyecto Gran Simio」においては、既に園の動物達を救い出すことを目指し、活動を行っているという。
同団体は、スペインで動物園やサーカスから放棄された動物を保護するための施設の建設を目指し、活動しているとのこと。
またTerrados氏は放棄された動物園の今後について、「動物園は永久に閉園されると共に、動物達を利益のため利用するべきではない」としている。
アヤモンテでは現在、“動物達が死ぬ前、あるいは重大事故の発生や警備の不在のために動物達が逃げ出す前”に、放棄された動物園に対し何等かの対策を行うことが求められているという。
約2カ月前に動物園が営業を停止して以来、放置された状態にある動物達。彼らが一刻も早く檻の外へと出、野生動物らしい生活を取り戻せる日が訪れることを願うばかりだ。(了)
出典:Mirror:Miserable tigers and bears languish in abandoned zoo two months after it closed(3/28)