カタールの空港で赤ん坊を発見、13人の豪女性が検査を強制される
中東カタールの空港で、オーストラリア人の複数の女性らが強制的に検査を受けさせられたことが明らかとなった。
下着を脱ぐよう求められる
その事件が起きたのは10月2日。その日、カタールのドーハにあるハマド国際空港のトイレで、生み捨てられた赤ん坊が発見されたという。
その後、ドーハからシドニーに向かう「カタール・エアウェイズ」に搭乗していた13人のオーストラリア人女性が、強制的に検査を受けさせられたそうだ。
彼女たちは駐機場に止まっていた救急車に連れて行かれ、下着を脱ぐよう命じられ、子供を出産していないかどうか、子宮頸部の検査を受けたと言われている。
この時、女性たちはなぜ検査が必要なのかさえ、教えられていなかったとか。
涙を浮かべる若い女性も
60歳代の乗客の女性、Kim Mills さんも飛行機から降ろされ、暗い駐車場に連れていかれたが、そこには3台の救急車が待っていたという。
Millsさんは年齢のために検査を受けることはなかったが、「彼らが私をどこかへ連れて行こうとすると考え、恐ろしかったです。(略)私は、若いかわいそうな女性たちがどんなだったか、想像することもできません」と述べている。
また同じ機内にいた男性の乗客、Wolfgang Babeckさんによれば、再び旅客機に搭乗してきた女性たち多くは困惑し、若い女性の中には涙を流していた人もいたという。
オーストラリア政府は強い懸念を表明
生まれた赤ん坊の身元は明らかにされておらず、現在は医療関係者やソーシャルワーカーらがケアしているという。また空港は母親に名乗り出るよう求めている。
検査を強要された女性たちも現在はシドニーに到着し、新型コロナによるホテルでの隔離生活も終え、ニューサウスウェールズ州の保健当局によって、医療または心理的なサポートを受けているそうだ。
オーストラリア政府は、今回の事件について、カタール政府に対し「強い懸念」を抱いていると表明。さらに、詳細で透明性のある情報を素早く提供するよう求めている。(了)
出典元:BBC:Doha airport in Qatar ‘examined women internally’ after newborn baby found(10/25)
出典元:AFP:空港トイレで乳児産み捨て、母親特定のため子宮頸部検査を強要 カタール(10/26)