国際宇宙ステーションの空気漏れ、原因の穴はドリルで開けられた？

Facebook/ESA - European Space Agency

国際宇宙ステーション（ISS）で8月30日、わずかな空気漏れが発生し、ロシア側の船室の気圧が減少するという事故があった。

当初、原因は小さな隕石が衝突して出来た「ひび割れ」と発表されていたが、その後新たなコメントがロシアの宇宙開発を担当する国営企業ロスコスモス社CEOのロゴジン氏が指摘した。

発表によると、原因はひび割れではなく、ドリルで開けられた穴だったというのだ。

ドリルで穴を開けようとした形跡が複数

ロゴジン氏は9月3日夜、「ドリルで穴を開けようとした跡が複数あった」と海外のテレビメディアに話したという。

見たところ、その穴は外側からではなく内側から開けられている。

打ち上げ前に地上で開けられたものか、宇宙空間で開けられたものかは分からない。

この件について、宇宙ニュースメディア「NASA SpaceFlight.com」の編集者はこんなツイートをしている。

ISS Leak summary:

First thought was MMOD strike.

Then NASA released pics. Lots of people: "Hmmm, doesn't look like MMOD". NASA deleted the photos.

Top Russian news site RIA NOVOSTI reported – via sources but apparently confirmed by Mr. Rogozin – it was a drill hole. pic.twitter.com/520kHK0TMc

— Chris B – NSF (@NASASpaceflight) September 3, 2018

「ISS空気漏れまとめ：当初は極小隕石（MMOD）の衝突が原因とされた。

NASAが写真を公開。多くの人が「うーん、隕石の衝突には見えない」。NASAは写真を削除。

ロシアのトップニュースサイト「RIA NOVOSTI」が、ドリルで開けられた穴が原因であると伝える。複数の関係者からの情報によるものだが、ロゴジン氏がそれを認めていることは明らか。

「これはどういうことだ？」とロゴジン氏自身が、TVメディアで言っている。

製造工程での不注意か、あるいは誰かが意図的にやったものか？

我々は今のところ、穴は地上で開けられたと仮定して調査しているが、別の可能性——宇宙で意図的に行われた妨害行為、という可能性も捨ててはいない。

単なる作業員のミスという説もあり

海外メディアによると、ロスコスモス社内には「単なる地上作業員のミスだった」との見解もあるという。日本のマスコミの中には、地上作業員の「怠慢」が原因だったと報道しているところもある。

ツイッター上にもいろいろな意見が乱れ飛んでいる。

Is there a spy on board the Proteus?😁

— maximum_Q™ (@maximum_Q) September 3, 2018

「宇宙船にスパイが乗っている？」

A drill hole? Freshly made.
Who has a drill up there that could do this?

— bladerunner1555 (@bladerunner1555) September 3, 2018

「ドリルの穴だって？開けたばかりの。そんなことができるドリルを乗務員の誰が持ってるんだ？」

Makes me wonder if there are any other unreported drilled holes

— Katrina (@Astro_yyz) September 3, 2018

「他にも見つかっていない穴があるんじゃないかと心配だよ」

I suspect there will be sighs of relief all round. After all, this is now a solvable human issue, not man v. unpredictable nature.

— Andrew Denny (@albiondumsday) September 3, 2018