男の受刑者らが女性刑務所に侵入し性的暴行、刑務官が鍵を売った可能性【アメリカ】
アメリカで多くの女性受刑者が、刑務所内で性暴力を受けたとし、裁判所へ訴えている。
刑務官が男らに鍵を売ったと主張
2つの訴えを起こしたのは、インディアナ州の町、ジェファーソンビルのクラーク郡刑務所に収監されている28名の女性受刑者らだ。
7月25日に起こされた訴訟の1つは、8人の女性受刑者が訴えたもので、彼女らは昨年10月に男の受刑者のグループが女性受刑者の棟に侵入し、数時間にわたって彼女らに強姦、暴行、嫌がらせ、脅迫をしたと主張した。
また8人の女性受刑者らは、同刑務所の元矯正官(刑務官)であるデビッド・ロウ容疑者が2人の男性受刑者に1000ドルと引き換えに、部屋の鍵を渡したと訴えている。
訴状によると、暴行は10月23日の夜に始まり、朝まで数時間続いたという。
さらに今年の6月にも、20人の女性受刑者がロウ容疑者と他の刑務所職員、クラーク郡保安官のジャミー・ノエル容疑者に対して訴えを起こしている。
このケースでは少なくとも2人の女性受刑者が、男の受刑者に暴力的にレイプされたそうだ。
部屋にカメラも設置されていた
実はこの事件の様子は、所内のライブカメラと音声でも記録されており、そこには男の受刑者が身元の分からないよう顔を隠し、助けを求めたり、看守に知らせる緊急ボタンを押したりしないよう、女性たちを脅す姿が映っていたという。
提出された訴状には「驚くべきことに、男性受刑者が女性用ポッド(部屋)に入るところを映す監視カメラが設置されていたにもかかわらず、また、この事件では複数の男性受刑者と何十人もの被害者が長時間関わっていたにもかかわらず、その夜、勤務中の刑務官は一人も原告や他の被害者を助けに来なかった」と書かれているそうだ。
「刑務所指令室」は、暴行事件の数時間後となる10月24日の朝、女性の一人の弁護士からそのことを知らされ、事件の発生を認識したという。
そしてロウ容疑者は24時間以内に解雇され、48時間以内に逮捕されたそうだ。また同容疑者は1人の男性受刑者とともに人身売買と逃亡幇助の罪で起訴され、11月に裁判を受けることになっている。
ただ今回訴えた8人の女性受刑者はロウ容疑者などを個別に訴えているのではなく、保安官事務所全体を訴えているという。(了)
出典元:The New York Times:Inmates Allege They Were Raped and Assaulted After Guard Was Bribed(7/28)
出典元:METRO:Inmates bribed guard to let them onto female wing to rape and sexually assault them(7/28)