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台湾の幼稚園が子供に有害な薬物を投与か?8人の児童から検出

台湾の幼稚園が子供に有害な薬物を投与か?8人の児童から検出
Twitter/@NewTaipeiGov

台湾で、幼稚園の先生が、子供たちに中毒性のあるシロップを飲ませたとして、警察が捜査に乗り出した。

 

抗てんかん薬などの成分を検出

 

捜査の対象になったのは、新北市にある私立の「Baoren幼稚園」だ。

 

今年の4月と5月、この幼稚園に我が子を通わせていた親たちは、幼稚園側が子供たちを大人しくさせるために、中毒性のある咳止めシロップを飲ませたと訴えていたという。

 

そして今月に入り、子供たちに気分の落ち込みや、痙攣などの異常な症状が見られるとして、警察が捜査を開始。

 

検査の結果、8人の児童から抗てんかん薬の「フェノバルビタール」や「ベンゾジアゼピン」の陽性反応が出たという。

 

「フェノバルビタール」とは?

 

「フェノバルビタール」はバルピツール酸系の催眠鎮静薬で、てんかんの治療に使われ、中枢神経に抑制作用をもたらし、鎮静・睡眠・抗痙攣作用があると言われている。

 

また「ベンゾジアゼピン」も強力な睡眠薬の一種だが、一般の人は簡単に入手できず、なぜ子供たちに投与したのかも、明らかになっていない。

 

一方で、ある先生は園児に体罰を加えたとして、告発されている。

 

現在の子供たちの症状は、依存性の高い薬物から回復する途中の症状だと考えられている。

 

園長や先生を逮捕、幼稚園は閉鎖

 

その後、警察は幼稚園の園長と、5人の先生を逮捕。幼稚園は閉鎖を命じられ、15万台湾ドル(約69万円)の罰金を支払うことになったそうだ。

 

しかし保護者たちは、今年の4月から訴えていたにも関わらず、警察の対応が遅かったことに不満を抱いており、6月18日には、数百人が新北市の庁舎前で抗議活動を行い、侯友宜市長の対応を批判したという。

 

侯氏は来年の総統選挙において、主要野党「国民党」の総統候補者だ。

 

与党「民進党」の議員たちは6月9日、侯氏が薬物疑惑よりも選挙戦に集中していることを非難、彼を「パートタイム市長」と呼んだという。

 

一方、侯氏は事件を「政治問題」にすべきではないと主張している。

 

台湾世論財団が6月17日に行った世論調査では、半数以上の人が侯氏の対応に満足していないことが判明。その怒りは、性別、年齢、階級、党派など、社会集団の枠を超えていたという。(了)

 

出典元:The Guardian:Teachers at Taiwan kindergarten accused of drugging children(6/21)

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