米副大統領、チャーリー・カークの死を喜ぶ団体を取り締まると発言

アメリカのJ・D・バンス副大統領は先日、殺害された極右活動家のチャーリー・カーク氏を批判する個人や団体を取り締まると明らかにした。
「あらゆる選択肢を検討する」
バンス副大統領は9月15日、チャーリー・カーク氏のポッドキャスト番組に、ゲストで出演。カーク氏の死を称賛する団体や、政治的暴力を行使する左翼団体の解体に取り組む、と述べた。
さらにバンス副大統領は、「我が国に真の団結をもたらし、自分たちの発言が気に入らないという理由で、同胞を殺害しようとする者たちを阻止するために、あらゆる選択肢を検討する」と述べたという。
また同じ番組に出演したトランプ政権の顧問、スティーブン・ミラー氏も「神に誓って、司法省や国土安全保障省、そして政府全体で保有するあらゆる資源を駆使し、これらの団体やネットワークを特定し、妨害し、解体そして破壊します」と述べた。
その上でバンス副大統領は、「チャーリーの殺害を祝っている人を見かけたら、連絡してください。雇用主に通報してください」と視聴者に呼び掛けた。
MSNBCのアナリストも解雇される
カーク氏は白人至上主義者で差別主義者とされ、生前は黒人やトランスジェンダーへの差別的な発言を繰り返し、批判されてきた。
しかしトランプ政権は、カーク氏が殺害されてから、彼の死を神聖視し、国内各地に弔意を示すため半旗を掲げるよう命じた。このような風潮により、カーク氏の過去の言動を批判する者たちが非難され、職まで奪われている。
実際、著名人や学者、教職員、シークレットサービス、店の従業員、ナスダックの若手社員、そして米海兵隊員が、ここ数日で休職または解雇されたという。
リベラル派の米放送局「MSNBC」のアナリストであるマシュー・ダウド氏も、番組でカーク氏を分断的な存在と呼び、特定の集団を標的とした「ヘイトスピーチ」を用いたと主張。
「私は常に、憎しみに満ちた思考は、憎しみに満ちた言葉につながり、そして憎しみに満ちた行動につながると考えています」と述べた。
しかしこれが「自業自得」だというニュアンスで捉えられ、「MSNBC」は、ダウド氏を解雇。ダウド氏は9月11日、SNSに謝罪文を投稿することを余儀なくされた。
カーク氏を批判する投稿で解雇や契約解除
またミドルテネシー州立大学の元副学部長も、カーク氏について、SNSに批判的な内容を投稿。その発言が「不適切で冷酷なコメント」だとの理由に解雇されたという。
ミシシッピ大学でも、グレン・F・ボイス学長が9月11日、カーク氏の暗殺に関する発言を理由に、職員を解雇したと発表した。
その職員は、インスタグラムにおいて、カーク氏が白人至上主義者で、「再解釈されたKKKメンバー」と投稿していたという。
さらにNFLチームの「Carolina Panther」も、カーク氏の殺害に言及したと思われる、インスタグラム投稿を理由に、広報コーディネーターを解雇したそうだ。
オハイオ州にあるバーベキューレストラン「ルシアスQ」も、オーナーのアーロン・シャープ氏がカーク氏の殺害に関するFacebookの投稿にコメントしたことを受け、地元のスタジアムである「TQLスタジアム」との契約を失った。
シャープ氏は、カーク氏を罵る言葉と共に、「厄介払いができて良かった」とコメントしたという。
他にも数多くの人々が、カーク氏を批判したことで解雇されるなど、異常な事態となっている。(了)
出典元:The Guardian:JD Vance threatens crackdown on ‘far-left’ groups after Charlie Kirk shooting(9/15)
出典元:USA TODAY:Multiple people lose jobs after posts, comments about Charlie Kirk assassination(9/13)