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ブラジル新大統領が左派系の政府職員300人を追放、先住民の土地も認めず

ブラジル新大統領が左派系の政府職員300人を追放、先住民の土地も認めず
Twitter/Jair M. Bolsonaro

ブラジルの新しい大統領が、自らの政策に沿わない政府関係者の多くを解雇することを承認した。

 

前政権を支えた左派の関係者を追放

 

ブラジルのJair Bolsonaro氏は極右的政策を掲げて選挙に勝利したが、先週、就任式を終え、正式に大統領の座に就いた。

 

そして先日、極右的イデオロギーを共有しない、左派的な前政権を支えていた政府関係者、約300人の追放を決定したという。

 

新大統領の首席補佐官であるOnyx Lorenzoni氏は、次のように語っている。

 

「これ(追放)は、私たちの思想や概念で統治していくため、またはブラジル社会の大多数が決定したことを実行していくための、唯一の方法だ」

 

先住民に土地を認めない方針

 

またLorenzoni氏は、解雇される人の大部分は、一時的に契約していた人だと主張。

 

さらに「過去30年間、私たちの暮らしを混沌へ導いた、社会主義者や共産主義者の考えを廃止するためにも、彼らを取り除くことは必要なのです」と語った。

 

そもそもBolsonaro大統領は、選挙戦においても、これまでの生活のあらゆる面を総点検すると国民に約束。

 

先住民や「Quilombolas」と呼ばれる奴隷の子孫に対する、土地使用権(土地境界画定)と呼ばれるものを停止させると発言してきたという。

 

そして大統領に就任した後も、ブラジル先住民のグループや奴隷の子孫、LGBTのコミュニティを大統領令のターゲットにすると明らかにした。

 

進んで来なかった土地の境界画定

 

実際、彼が先日発した大統領令の1つによって、新しい土地が先住民のコミュニティのものだとみなされるのは、ほとんど不可能になるとみられている。

 

そもそもブラジルの先住民たちは、1960年代から森林伐採による開発などで、土地を無理やり追われ、居住地域を分断されてきたという。

 

このため彼らは数十年にもわたって、自分たちの土地の境界を画定するために、ブラジル政府に請願し続けてきたそうだ。

 

しかし今までの政権も前向きではなく、先住民保護区の制定がほとんどされていないため、先住民たちは政府に自らの土地を承認させ、それらを直ちに保護区として認めるよう求めてきたとか。

 

このため先住民の土地所有の問題は、熱帯雨林の環境保護の観点からも重要視されているという。(了)

 

 

出典元:INDEPENDENT:Jair Bolsonaro: Brazil’s new far right president fires hundreds of ‘left wing’ civil servants(1/4)

出典元:France24:Bolsonaro government launches purge of Brazil public service(1/3)

出典元:AMNESTY INTERNATIONAL:世界の先住民族/少数民族 – ブラジルの先住民族

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