「核戦争で、私たちは天国へ行ける」ロシア国営メディアで出演者が人々に警告
ロシア国営メディアの出演者が、ウクライナへの侵略戦争において、核兵器の使用がありうると述べた。
「私たちは皆、いつかは死ぬ」
ロシアの国営メディア「RT」の編集者で、ロシア政府の広報とも呼ばれてきたマルガリータ・シモニャン氏は、4月27日に夜の番組に出演。
「プーチン大統領が赤いボタン(核のボタンか)を押すという考えは、よりあり得る」と述べたという。
しかし異様なのは、シモニャン氏のその後の発言だ。彼女は次のように語っている。
「ウクライナで負けるか、第三次世界大戦が始まるか、どちらかです。私たちのことを知り、私たちの指導者のことを知れば、第三次世界大戦の方が現実的だと思う。核攻撃ですべてが終わるという最も信じられない結果も、私には他の成り行きより可能性が高いように思える」
さらにシモニャン氏は、続けて次のように述べた。
「これは恐ろしいことですが、一方で、それが現実なのです。私たちは天国に行けるが、彼らはただ朽ち果てるだけです。私たちは皆、いつかは死ぬのです」
Russian propagandists have already begun to prepare their audiences for World War III
Margarita Simonyan offers a World War III and nuclear strike as an alternative to losing #Ukraine.
Solovyov at the same time agrees with her: “we will go to heaven, and they will simply die.” pic.twitter.com/ouh4HA515e
— NEXTA (@nexta_tv) April 28, 2022
以前から核の脅しをかけている
もっともプーチン大統領が、ウクライナでの敗北を受け入れるよりも、西側に対して核戦争を仕掛けるだろうという憶測は、これが新しいものではない。
ラブロフ外務大臣も26日、「このまま西側がウクライナに支援を続ければ、核戦争になる可能性がある」との見解を示していた。
プーチン大統領も27日、「核兵器」という言葉は使わなかったものの、「もし誰かが外から干渉しようとするならば、それはロシアにとって受け入れがたい戦略的脅威となることを知るべきだ」と述べ、「あらゆる対応が可能」だとし、「核兵器」の使用を匂わせた。
アメリカは「ゆるい発言」と批判
アメリカ国務省のネッド・プライス報道官は、ラブロフ外相の「核兵器」発言について、核兵器にまつわる最近の「ゆるい発言」として批判。そのようなことを述べるのは、「無責任だ」と非難した。
またジョー・バイデン大統領も28日の演説で、「我々はロシアを侵略してはいない。自国を守ろうとしているウクライナを支援しているだけだ」と主張。
ロシアが核兵器の発言を行うのは「ロシア軍が失敗していることの反映」だとし、「ロシアが本気でそう思っているのなら、核兵器の使用やその可能性について、誰もくだらないコメントをするべきではないでしょう。 無責任なことです」と語った。
さらにロシアがどんなことをしても「我々は準備ができている」と述べている。(了)
出典元:MailOnline:Russia’s state TV tells viewers ‘we’re all going to die someday’: Nuclear war is ‘most probable outcome’, viewers are told, ‘but we will go to heaven while they simply croak’(4/28)
出典元:THE WHITE HOUSE:Remarks by President Biden on the Request to Congress for Additional Funding to Support Ukraine(4/28)