Switch news

知っておきたい世界のニュース

米政府、ウクライナで捕まった米志願兵を、捕虜として扱うようロシアに要請

米政府、ウクライナで捕まった米志願兵を、捕虜として扱うようロシアに要請
Twitter/NEXTA

アメリカ政府は昨日、ウクライナでの戦闘に志願した自国民を、捕虜として扱うようロシア側に要請した。

 

人道的な待遇が保証される「捕虜」

 

アメリカ国務省のネッド・プライス報道官は6月16日、ウクライナで志願兵として戦い、ロシア側に捕まったアメリカ人を、戦争捕虜として扱うよう要請した。

 

通常、正規の軍隊に所属していた者が相手側に捕まった場合、ジュネーブ条約の下では、戦争捕虜として扱われ、人道的な待遇が保証されなければならない。しかし軍に所属していない志願兵などには、ジュネーブ条約が適用されず、酷い扱いを受ける懸念がある。

 

このためプライス報道官は、記者会見で次のようにロシア側に要請した。

 

「ロシア側には一定の義務がある。ウクライナ軍のメンバーは、軍隊に組み込まれた第三国の国民であるボランティアも含め、ジュネーブ条約の下で戦争捕虜として扱われるべきである」

 

音信不通になっていたアメリカ人

 

アメリカの当局者は6月15日、ウクライナに渡った2人のアメリカ人志願兵が行方不明になり、ロシア軍に捕まった可能性があると発表していた。

 

その志願兵とは、アレキサンダー・ドルークさん(39)とアンディ・タイ・ゴック・ヒュンさん(27)だ。

 

彼らはアラバマ州に住んでいた退役軍人で、ロシア侵攻後、支援をするためウクライナに渡ったと言われている。

 

しかしアラバマ州の議員団によれば、2人はここ数日間、音信不通の状態が続いていたという。

 

セベロドネツクでは市民が避難できず

 

一方、ウクライナ東部の戦況だが、ルハンシク州のSerhiy Haidai知事によれば、セベロドネツクのアゾット化学工場に避難している民間人の避難が、ロシア軍の砲撃により、もはや不可能になったという。

 

Haidai知事はCNNの取材に対し、現在、38人の子供を含む568人がアゾット工場に避難していると明らかにした。

 

また隣の町、リシチャンスク市でもロシア軍の空爆により、少なくとも3人の市民が死亡、7人が負傷。Haidai知事によれば、ロシア軍による空爆は、市民が避難していた建物を直撃したという。

 

 

さらにウクライナ北部などでもロシア軍の攻撃は続いており、6月16日の夜には、ロシア軍のロケット弾がウクライナ北部の都市・スムイの郊外を襲い、4人が死亡、6人が負傷した。

 

また16日の午前5時にも、ロシア国境に隣接するスムイのDobropillia地区に対して、別のロケット弾攻撃があり、ロシア側から国境を越えて26発の迫撃砲も発射されたそうだ。

 

イギリスが長距離砲を供与

 

西側の支援についてだが、先日イギリスの国防大臣は、政府がベルギーの会社から20以上の長距離砲(M109)を購入・改修し、ウクライナに送っていると明らかにした。

 

ウォレス国防大臣は、「スカイニュース」の取材に対して、ロシア軍がウクライナに数で優っているとし、20対1の割合で砲撃を行っていると主張。

 

しかし「同盟国はウクライナ軍が勝利するための長距離砲と、ロケットシステムを提供し始めている」と語ったという。(了)

 

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: artillery fire making civilian evacuation from Sievierodonetsk plant ‘impossible’, says governor – live(6/16)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top